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サイズ換算重量|運送会社が運賃を決める方法

驚いた爺さんのイラスト

100キロメートルほど離れた街に「立看板」を送る必要があって、運送会社に荷物を持ち込んだ。

外形は大きいが、木枠に加工ベニヤ板を打ちつけただけの看板なので、重さは大したことが無い。
私が軽々と持てる程度だから、15~18キログラムぐらいの重量である。

運賃を運送会社の受付事務員に尋ねたら、
「このサイズでは40キロ扱いになりますから2300円です」
という返事だった。

料金については、電話で看板のサイズを告げて、大体の価格を教えてもらっている。

2000円ちょっとの請求は了承済みだが、
40キロ扱いという「重量」に驚いてしまった。


運送会社で働いているのに、まともな重量感覚も持っていないのかと、呆れたのだった。

18キロ未満の荷物が、どうして40キロになるんだと、疑問に思い、受付の女性に尋ねた。

女性事務員は、
「実重ではなくサイズで換算すると重さが40キログラムになるんです」
と答えた。

私は、その言葉の意味を理解していなかった。
興奮していて、相手の言葉の意味を受け止める余裕がなかったため、言葉が耳から脳に届いていなかった。
そのため、目だけで相手をとらえていたのだ。

事務員は、私の疑問に困惑したような表情を浮かべていた。
あきらかに「変なジジイだ」という目で、私を見ていた。
きっと私も、「おかしなことを言う女だ」という目で彼女を見ていたに違いない。

その時のことを、
今思い返すと、
「常識のすれ違い」が起こっていた。

流通業界の常識を、
一般の常識と勘違いしている担当者。

18キログラムは、
18キログラム以外の重量ではあり得ないと、
眼前の常識に固執している老人。


興奮冷めやらぬまま、帰宅して、インターネットで調べたら謎が解けた。

物流業界の現場では、
荷物の「体積(大きさ)」を「重さ」に換算して運賃を決めるという。

その理由は、
実際の重さが軽くても、
かさばる大きな荷物が荷台のスペースを占有して、
運べる荷物の量が減るために、
効率が悪くなるからだ。

もっともなことだと思った。

具体的には、
「サイズ換算重量(容積重量)」は、
「縦(m)×横(m)×高さ(m)×280」の計算式で求められるとのこと。

私が持ち込んだ荷物をこの計算式に当てはめると、
「1.85mx0.95mx0.08mx280」となり、
ほぼ40キログラムとなった。

面白い計算式だと思った。
「現実」を、自らのルールで「仮定」して計算する。

「現実」の世界と「仮定」の世界で、
同じ単位が使われているから、
紛らわしいのだ。

これが物流業界では当たり前のルールであるらしい。
だが、その仕組みが一般の人にはほとんど知られていない。

女性事務員にとっては、
「いい年寄りが、そんなことも知らないのか」という気分なのだろうが、
私としては、
それならそうと、きちんと教えてくれよ、という気分である。

とはいえ、運送業界の常識を知らない私には、勉強不足という非があるのだろう。

今後は、自分の知らないルールがあることを前提に、まず相手の真意を確かめようと思っている。

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