雑談散歩

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4月の清浄な雨?

4月に入って初日の今日は雨降り。
雪融けがすすんで埃っぽかった街が、清浄に洗い流されたような感じ。

でも、それは、私がそう感じただけ。
「春風邪」をひいて、春の埃っぽさに悩まされていた私がそう感じただけなのだ。
もしかしたら、今日の雨は、すごい酸性雨だったりするかもしれない。

純水(中性)のpHは7。
降水には大気中の炭酸ガスが混入しているので、降水の基準はこれより低くなるという。
気象庁では、大気中の二酸化炭素が十分溶け込んだ場合のpHが5.6であるため、pH5.6を酸性雨の一つの目安にしている。
そのため、pH5.6以下を「酸性雨」と呼ぶことが多いとか。

八甲田山。
酸性雨は、大気中の酸性物質が雨・雪・霧などに溶け込み、通常より強い酸性を示す雨のこと。
大気中の酸性物質とは、自動車の排気ガスに含まれる二酸化硫黄や、窒素酸化物など。

酸性雨は、河川や湖沼、土壌を酸性化して生態系に悪影響を与えるほか、コンクリートを溶かしたり、金属に錆を発生させたりして建造物や文化財に被害を与えると言われている。

財団法人「環境科学技術研究所 広報・研究情報室」が発行している「環境研ミニ百科第109号(2006年2月3日発行)」には、「八甲田山の樹氷」と題されたページがある。
そのページに以下の記載があった。
以下、抜粋。

「 近年、巨大で真っ白な樹氷の規模が小さくなるとともに表面が汚れているなどの症状が見られます。 これは、地球温暖化による暖冬の影響と、東アジア 地域から長距離輸送されてきた汚染物質が影響を及 ぼしているためと言われています。樹氷は冬季の北 西季節風により作られますが、季節風は水分の他に 日本の風上に当たる東アジア地域から様々な物質も 、運んできます。例えば、2001 年の 1 月と 3 月には 。青森県内で雪と共に大量の黄砂が観測されました この時は青森県内全域で黄色い雪が見られ、樹氷も 黄色くなりました。1000m 以上の空の上を東アジ ア地域から輸送されてくる物質は黄砂粒子だけでは なく、酸性雨の原因となる汚染物質等も輸送されて きます。これらを閉じこめて成長する樹氷は、青森 県内に飛来する物質を採取・保存してくれる天然の 採取装置であるとも言えます。都市部の大気は汚れ ていると言われていますが、人間の手があまり加え られていない八甲田山でも汚染物質が観測されるのです。」

2001年の黄色い雪の記憶は、私には無い。
そう言われればあったかもという程度。

だがいつだったか、八甲田の春スキーで、スキー板のソール面に黒い油カスのようなものが付着して、スキーがまったく滑らなくなったことがあった。
そのころ、雪が黄色っぽく見えたことがあったような・・・・・。

上記抜粋文中に、「これらを閉じこめて成長する樹氷は、青森 県内に飛来する物質を採取・保存してくれる天然の採取装置であるとも言えます。」とある。

八甲田で立ち枯れしたアオモリトドマツを見かけたら、それは、青森市内に有害物質が飛来しないように、自ら取り込んで、その結果、犠牲になった姿なのかもしれない。

そういう汚染物質が大気に含まれているなかで、「清浄な雨」の存在は儚いものになった。
リトマス試験紙片手に雨降りを過ごすわけにはいかない。
清浄な雰囲気だけを味わって、「春風邪」からの回復を願うしかない。
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