梅雨の晴れ間にリョウブの白い花が輝いていた
満開のリョウブの白い花。 |
愛犬の散歩で、「青い森セントラルパーク」へ行ったら、リョウブの花が満開だった。
公園の北側に、「青い森鉄道」の線路に沿った形で遊歩道と、樹木の立ち並ぶ緑地がある。
その緑地の一角に、一本のリョウブが立っていて、白い花を咲かせていた。
リョウブの花は総状花序で、下から上へ順に咲いていく。
花に顔を近づけると、甘いような良い香り。
今まで梅雨空続きだったから、快晴の空の下に漂う甘い香りに、ちょっと癒される。
リョウブが満開。 |
ところでこの樹木、以前花屋で見かけたリョウブとちょっと違う感じだ。
それで調べたら、花屋で「リョウブ」という名札がついているのは「コバノズイナ」であることが多いという。
写真を比較すると、「コバノズイナ」の方がリョウブよりも端正な感じである。
なるほど、生け花なんかで使うには「コバノズイナ」の方が良いかもしれない。
本物のリョウブは、花と葉がちょっと雑然としている。
私は、そこが野性的で良いと思っている。
リョウブの花の咲ざまは、炸裂して天空に飛び出すような勢いがある。
咲きこぼれるようなリョウブの白い花。 |
リョウブの葉は、枝先に集まって付く習性があるらしい。
それが、この樹木の雑然とした印象の原因となっているように思う。
葉はやや厚めで、葉の周りには鋭い鋸歯がある。
リョウブの幹は、樹皮が薄く剥がれて滑らかになっていることが多い。
幹だけを見ているとサルスベリそっくりである。
梅雨の晴れ間に、リョウブの白い花が、快晴の空に輝いている。
愛犬はというと、花も見上げずに、木の根元の匂いを嗅いでいる。
そういえば、愛犬が花の匂いを嗅いでいる姿は見たことがない。
人の感傷と犬の習性は、どちらかの誤解なしにはつながらない。
飼い主と飼い犬。
お互いに誤解しながら、どうにかうまくやっている。
空は快晴。
木に花が咲いて。
爽やかな風が吹いて。
愛犬は機嫌が良い、と私は思っている。
今日は、ほんとうに散歩日和。
散歩日和と、それに見合う公園。
梅雨の晴れ間と、リョウブの花。
犬と人。
そのこころは?
つながってなさそうで、つながっている。
花の拡大写真。 |
リョウブの葉。鋸歯あり。主脈の根元が濃ピンク。 |
立姿。 |
リョウブの幹。独特の肌模様。サルスベリに似ている。 |