雑談散歩

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アメリカ大統領選で日本が大騒ぎ

事務所裏の空地。まだ枯れていない草の上に、雪が積もっている。

 日本では多くの人が、「まさか!」と思ったに違いない。 アメリカ合衆国の大統領選挙でトランプ氏が勝利した。トランプ大統領が、事実上誕生した日、青森市では雪が降って、ちょっと積もった。2016年の豪雪都市青森市の雪は、こうして始まった。たとえアメリカで、特異な人物が大統領に選ばれようと、選ばれまいと、ここ豪雪都市の住民である青森市民の当面の話題は、今年の雪の降り具合、積もり具合なのである。

カラー写真なのにモノクロームの世界。
  11月中旬の青森市に、積もるような降雪があったことを「まさか!」と訝る青森市民はいない。しかし、南国に暮らす人なら「え、もう?まさかー!」と思うかもしれない。でも、これが雪国青森の現実。トランプ氏が、選挙で大統領に選ばれたのは、アメリカ合衆国の現実。
 
 差別的な発言を繰り返して、アメリカの「良識的」な国民からヒンシュクを買った共和党のトランプ候補だったが、選挙戦で民主党のクリントン候補に勝利してしまった。それにはそれなりの理由があったのだろう。残念ながら、私はアメリカの事情に無知。今日の日本の各テレビ局は、アメリカ大統領選挙の投票結果報道でもちきりだった。そのニュースを時折聞いていた私の感想は、日本には、トランプ大統領の出現を望んでいない人がかなり多いのではないかというもの。その証拠に、「トランプショック」なる現象で、株価が下落している。

 やはり、トランプ氏は日本人にとっては特異な人物。グローバリズムに対して「米国第一主義」を掲げ、自由貿易や同盟国との関係を見直すと発言。メキシコ移民や女性、退役軍人などに対する暴言を繰り返すトランプ氏は、日本人の肌に合わない人物なのかもしれない。多くの日本人は、安保条約で日本を守ってくれる強くて優しい米国大統領を待望しているのだろう。そんな日本人にとって、トランプ氏は「非常識」と一言で表現できる存在なのかもしれない。だが、普遍的な「常識」などという現実は、どこにも存在しない。これからトランプ氏は、新しいアメリカの「常識」を作っていくことになるのだろう。それがどんな過程や結果を生み出すのか、「恐れ」が無いわけではない。「トランプショック」はどんな衝撃を世界にもたらすのか。来年になれば、「トランプ旋風が米国に吹き荒れる!」なんて新聞の見出しを目にすることがあるかもしれない。「トランプ旋風の余波が日本にも!」なんて記事も。

 しかし、まがりなりにも日本は、独立した主権国家を標榜している。クリントン氏が大統領になろうがトランプ氏が大統領になろうが、主権国家としての日本は揺るぎないもの。政治や経済に多少の影響があったとしても、トランプ氏が日本の大統領になったわけではない。日本の政治は、日本の「よっ、大統領!」が舵を取ってくれるはず。少なくともアメリカ国内に関して言えば、私達はアメリカ国民のどんな深刻な事情を知って、トランプ氏の勝利を憂えるのだろう?

 それはさておき、豪雪都市青森市の青森市民にとって、「まさか今年は、雪が降らないのでは!」なんていう甘い「待望」は存在しない。冬の黒い空を見れば、雪の降り具合は予想可能なことなのだ。

住宅街の細い通りは、うっすら雪化粧。

私のピックアップも、うっすらと雪にまみれた。
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