夏の朝の「形容動詞」な目覚め

朝、目が覚めたとき、「形容動詞」というコトバが唐突に思い浮かんだ。
というか、目覚める前から「形容動詞」が頭のなかにあったような・・・。

『え、なんで?「形容動詞」って何?』
起きたばかりの寝ぼけ頭に、「形容動詞」とは。
なにがなんだかわからない。

そもそも「形容動詞」なんていう品詞があっただろうか。
名詞、動詞、形容詞・・・・。
記憶に残っている品詞を思い出してみても、「形容動詞」は見当たらない。

「あ、副詞なんてのもあったっけ。」
と考えているうちに、おぼろげながら記憶がよみがえってくる。
そういえば学校の国語の授業で習ったことがある。
形容詞だか動詞だか。
形容詞でもなく、動詞でもない品詞。

形容詞なら、「美しい」とか「きたない」とか「強い」とか。
動詞なら、「歩く」とか「働く」とか「食べる」とか。
形容詞や動詞なら、すぐにそれに相当するコトバが思いつく。
だが、「形容動詞」は?となると、考えても何も思いつかない。

「早い」は形容詞だが、「お早う」ならどうだろう。
「お早う」って、ちょっと動詞っぽいじゃないか。
しかも、形容詞的でもある。

「お早う」の語源は「お早く」だと聞いたことがある。
「お早く起きていますね」や「お早く仕事をなさっておいでですね」などという朝の挨拶の、冒頭部分の「お早く」が転じて「お早う」になったというのである。
こうしてみると「お早く」は、イメージとして動詞的である。

「お早う」の、コトバのなかに動きが感じられる。
動的なコトバと言おうか。
「早う早う」と言われると、脅迫的に動的である。
でも、「お早う」は動詞ではないし形容詞でもない。
こんな感じのコトバが「形容動詞」なのではあるまいか。

気になって調べてみたら、なんと「お早う」は感動詞(感嘆詞)だった。
「おお」と思わず感動してしまった。
電話で話し始めるときの「もしもし」や、返答の「はい」や「いいえ」も、国文法では感動詞であるという。
「なんだ」と思った。
おそらく「形容動詞」も、こんな曖昧模糊とした感じなのだろう

本物の「形容動詞」とはどういうものなのだろう、と増々気になった。
そこで、調べを進めて見ることに。
「清潔」とか「乱暴」とか「明朗」は、名詞でもあり「形容動詞」でもあるという。
なんだ「形容動詞」は「二字熟語の名詞」と決まっているのか、と思ったらそうではないようだ。
「静か」とか「ひ弱」とかは、「形容動詞」で名詞には属していない。
これらは、一見名詞っぽいが、名詞に非ず。
「形容動詞」という品詞のみを冠しているコトバなのだ。

見つけた。
これが本物の「形容動詞」。
これで少しはスッキリしたが、どうして寝起きに「形容動詞」なんてコトバが思い浮かんだのか。
いったいどんな夢をみていたのだろう。

おそらく、謎のコトバに脅かされた学校時代の夢。
それらは、夏になるとよくみる少年時代の夢。
しかし、夢の記憶は無い。

そして、いまだに「形容動詞」はピンとこない。

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