家の周りのこんなところにニワウルシ
道路の側溝へ雨水を流し込む塩ビパイプの際にニワウルシ。 |
30メートルぐらい離れた公園にニワウルシの木が2本あるのだが、その種が飛んできて根付き、家の周囲はニワウルシの幼木だらけ。
ニワウルシの種子は翼を持った風散布種子。
軽々と飛散し、わずかな隙間にもぐり込み発芽する。
まるで雑草のような逞しさ。
おまけに成長が速いから、あっという間に幼木が成木になる。
成木となって、地中に根を張ると、上部を伐採しても、毎年若枝を伸ばす。
物置と歩道ブロックの隙間にも。 |
繁殖力の旺盛さはダントツ。
アメリカのSF映画で、人間が滅亡して廃墟となったニューヨークのビル街がジャングル化している映像を観たことがある。
もし青森市がそうなったら、この周辺はニワウルシのジャングルになるに違いない。
圧倒的な伸びの速さで、たちまち制空権を手にして、他の樹木を寄せつけないことだろう。
やわらかい幼木が雑草のように刈り取られているが、人の手が及ばない空き地では成木になっているものもある。
雑草という呼び方があるように、用材にならないなどの経済的な価値の無い樹木を、雑木(ざつぼく・ぞうき)と呼ぶことがある。
でも、ひょっとしたら、価値が無いのではなく、人間が価値を見いだせないだけなのかもしれない。
雑草とか雑木とかは、その時代の経済優先思考に支配された人間の価値観。
植物そのものが持っている価値には及ばないものである。
物置と境界ブロックとの隙間にニワウルシ。 |
家の周りのいろんなところに、雑草とともに生えてくるニワウルシ。
繁殖力の強い彼らは、ジャングルを夢見ながら、子孫繁栄に懸命だ。
それが彼ら自身の生きる価値。
「雑草とは、いまだ見出されていない価値をもつ植物である。」と、何というお名前の方だったか、アメリカの思想家が仰っていた。
自然に対して謙虚であれば、たいていそうなるんじゃないの。
特別目新しい意見ではないねぇ、と日本のショボクレ野草ファンは思っている。