コブシの冬芽(ふゆめ・とうが)

コブシの木の枝。
青森市内の公園は紅葉もほぼ終わり、落葉した葉が朽ちかけて地面に広がっている。

寒々とした光景のなか、厳しい冬が急速に迫っていることが感じられる。

冬になれば、きれいな花も無く鮮やかな色彩の葉も無く、丸裸の公園樹を見ても寂しいだけだと思われている御仁も多い事だろう。

だが、冬には冬芽(ふゆめ・とうが)がある。

花や紅葉ほど派手な存在ではないが、冬芽には内に秘めた生命の息吹が感じられる。

葉が落ちて、枝の各所に一斉に出現した冬芽には、樹木の冬期の躍動力すら感じられる。

写真は、コブシの冬芽。

暗い曇り空の今朝の写真なので、あまり鮮明では無いが、冬芽を包んでいる綿毛のコートの様子はこの写真から見て取れる。

コブシはモクレン科の樹木で、モクレンの仲間の冬芽はみな綿毛のコートで被われているようだ。

綿毛というとネコヤナギを思い浮かべるが、初春のネコヤナギの綿毛は冬芽ではなくて、あれはネコヤナギの花である。

北国の冬は、植物にとっても過酷な季節である。

青森市内でも、地中は凍てつき、地上は冷たい風や吹雪が吹き荒れることが多い。

こんな環境で植物は生きていかなければならず、そのための様々な方法を持っている。

落葉樹は越冬するために葉を落とす。

一年生植物は冬になると枯れて、その個体は滅びるが、種子を残して生命の連続性を維持する。

落葉樹も葉を落として冬枯れの侘しい景色を作るが、死滅している訳では無い。

落葉しても冬芽がある。

冬芽の準備は夏の終わりから秋にかけて行われるらしい。

もう、夏の終わり頃から冬の到来に向けて準備しているのだ。

それが冬芽という、落葉樹の越冬の方法である。

日々の行いが、来たるべき日の準備になっているという落葉樹の生き方とも言えるかもしれない。

綿毛のコブシの冬芽。
可愛い冬芽。

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