ドウダンツツジの若葉と虫
ドウダンツツジの初々しい若葉 |
公園の垣根に植えられたドウダンツツジが一斉に若葉を出し始めた。
まだ葉の形までは成長していない。
ドウダンツツジの花期は、葉が出てから約一週間後と言われている。
もうすぐ、白い釣り鐘状の花が咲きあふれることになるだろう。
その様子が満天の星のようだからか、「満天星躑躅」という漢字が当てられているらしい。
余談だが、ドウダンツツジに病害虫はほとんどつかないと庭木好きの女性から聞いたことがある。
「こんなに可愛い花が咲くのに虫がつかないなんてねぇ」
その女性は高らかに笑った。
でも、ドウダンツツジにも害虫がつくらしい。
害虫がつかない樹木なんてないんじゃない。
「蓼食う虫も好きずき」と言うではないか。
その女性は、何か勘違いをしていたのだろう。
そういえば、「虫が好かない」という言い方を「虫も好かない」と勘違いしている人もいる。
意味的には「虫も好かない」の方が解りやすいのだが。
「虫も殺せない人」という言い方があるが、「虫が殺せない人」でもある。
だが、「虫が殺せない人」は「虫も殺せない人」では無い。
ただ単に虫が殺せないだけで、他の殺生はしているかも知れないから。
その女性は、「虫も殺せない人」だった。
「虫も殺せない人」は一面、優柔不断でもある。
何かを排除しなければ人は生きていけない、という側面もある。
「虫も殺せない人」って虫がつきやすいのでは・・・。
その女性は、自身の願望を庭に植えていたのかも知れない。
ドウダンツツジは、秋の紅葉の赤がまた美しい。
虫食いの無い葉が、一斉に赤く染まるのは見事だ。