2013/11/21

グレーチングの盗難と廃品回収の老人の怪我

グレーチング
道路の側溝にかけられたグレーチング。
今朝のテレビニュースで、グレーチングの盗難事件の報道があった。
盗難品の転売容疑で、奈良県在住の男が逮捕されたという。
グレーチングの転売先から、容疑者の関与が浮上したらしい。
グレーチングといえば、以前書いた「側溝蓋の様々な方法」で取り上げたことがある。
グレーチングとは、鋼材を格子状に組んだ溝蓋のこと。
道路の排水路(側溝)にかける蓋としておなじみだ。

工場などでも、敷地内の排水路の蓋や、工場内に敷設された溝の蓋として、よく使われている。
奈良県の容疑者は、一枚一万円ちょっとの価格のグレーチングを千円程度で転売していたという。
鉄の価格が高騰した北京オリンピックの頃は、よく「金属盗難」の報道を耳にした。
その当時と比べてこのごろでは、鉄スクラップの値段が北京オリンピックの時期から比べると下がっているらしい。
下がってはいても、グレーチングは、かなり良質の鉄でできているため、比較的高めに売れるのだという。

世の中には、コツコツと廃品回収に精を出して、わずかな収入を得ている人達がいる。
道路にポイ捨てされた空き缶などを拾い集めることによって、それは生活環境の美化にもつながっている。
だが、労力の割には、実入りの少ない仕事だ。
一方、グレーチングの窃盗転売は、空き缶よりは高額な「収入」になる。
しかし、蓋の無い側溝は、多くの危険をはらんでいる。
蓋の無い側溝が原因での様々な負傷事故(怪我)の発生が予測される。

以下は、たとえ話。
コツコツと廃品回収を行っている身寄りのない老人が、誤って蓋の無い側溝に足を踏み入れる。
蓋の無い側溝とは、グレーチングが盗まれた側溝。
彼は転倒して怪我をする。
もしかしたら骨折。
いずれにしても、当分、廃品回収の仕事はできない。
収入の道が断たれたのである。
「悪貨は良貨を駆逐する」
この言葉が、当てはまるかどうか不明だが。
グレージング泥棒の小悪人が、良心的な弱者である廃品回収の老人を駆逐したと言えるかもしれない。
あくまでも、たとえ話だが。
盗まれたグレージングと廃品回収の老人の怪我は、「経済の法則」には当てはまらないかも知れないが、「小悪が良を滅ぼす」道筋のようで恐ろしい。

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