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津軽半島綱不知海岸と袰月漁港散策

2021/09/26
【穏やかな綱不知海岸】


津軽半島、今別の綱不知(つなしらず)海岸で海水浴。
ここは遊泳場に指定された場所ではないが、磯遊びする家族連れがちらほら。

波打際が浅いので、そこに座り込んで、胸のあたりまで海水に浸かった。
これが本日の海水浴。
冬に風邪をひかないおまじない。
海水にたっぷり浸かって、これで今回の冬は大丈夫。
と、自己暗示をかける。
すると、冬に風邪をひかないような気分に、だんだんなってくる。


【石がゴロゴロしていてビーチサンダルがないと歩きにくい】


今年はアブが多い。
海岸の草むらに近づくと、アブの大群に包囲される。

1時間ぐらい海で遊んで、アブに追われて退散。

津軽海峡に面しているのに、綱不知海岸の波は静かだった。
これでは、舟を停泊させても波にさらわれることがない。
綱で舟をつないでおく必要がないから綱不知なのか。
沖の方では白波がたっているが、この浜辺はえらくのんびりとしている。

津軽海峡では海流が西から東へ向かって流れている。
地形図を見ると綱不知海岸は、平舘(たいらだて)寄りで、海流からは離れた位置にある。
そのせいで、波が穏やかなのだろうか。

アブさえいなければ、ゆったり海に浸かるには良い場所である。


【袰月漁港の海岸】


クルマで高野崎方面へ移動して、袰月漁港を見物。
鋳釜崎に近いせいか、ここの岩も黒い。
まるで石炭の燃えカスみたい。
昔見たコークスにもちょっと似ている。


【オーバーハングした岩の下に小さな祠が祭られてある】


漁港の西側の海岸に小さな祠があった。
黒い岩肌に寄り掛かるように鎮座している。
地図には、海岸沿いのあちこちに「鳥居のマーク」が数多く記載されているが、この小さな祠のある位置には「鳥居のマーク」が付いていない。

まるで、海辺に置かれた神社のジオラマ。

ふと、西行の歌を思い出した。

何事のおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる

西行が伊勢神宮に「参拝」したときの歌だとされている。
「どなたさまがいらっしゃるのかよくはわかりませんが、おそれ多くてありがたくて、ただただ涙があふれ出て止まりません」という意味合いの歌であるという。

この小さな祠を眺めていると、西行のこの歌は、むしろこんな場所に似合うように思えてくる。
豪華絢爛とは程遠い尊さ。
漁港の片隅の祠。
おそらく、安全と豊漁祈願。
切実な信仰。


【黒い岩肌を背景に、赤い屋根の小さな祠】


【黒岩の上に木が生えている】


【祠が鎮座している岩の凹み】


【袰月漁港から高野崎を眺める】


津軽半島の北側の海岸線は変化に富んでいる。
断崖あり、岩礁あり、砂浜あり。
今日は見えなかったが、晴れた日には北海道を眺めることが出来る。


【コークスみたいな黒い岩】
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