埋立地に生育している絶滅危惧種「オオアカバナ」のその後
先月の15日に見つけた絶滅危惧種のオオアカバナが咲いている場所を、犬の散歩がてら見に行った。
すると、なんとボリュームアップしているではないか。
この前よりも枝を多く出して、株が広がっている。
オオアカバナは湿潤な地を選ぶ。
河川敷がもっとも多い生息地となっている。
それなのに、石ころだらけの生育条件の悪そうな土地で、絶滅危惧種のオオアカバナは健在だった。
この埠頭は埋め立てて造られた。
その土のなかに、オオアカバナの種子が混じっていたのだろう。
湿潤な土地の土が埋立地に運ばれ、その上に砕石がバラまかれ。
それでも、地面近くにあった種子が発芽して、一株のオオアカバナが花を咲かせた。
【健在だったオオアカバナ。次々と花を咲かせている。】 |
草の丈は、60センチほど。
高さ1.5mぐらいまで伸びると言われているが、ここは海からの強い風が吹く場所だから、そんなに大きくはなれないかもしれない。
濃いピンク色というか、薄紫色というか、割と見栄えのする花を多数咲かせているのに、よく摘まれないで残っていたものだ。
【風が強かったため写真がぶれがち。】 |
この様子から、高くは伸びないが平面的に広がりそうな勢いを感じた。
下の写真のような細長い棒状の果実(長角果)から種子が散布されれば、あたり一帯にオオアカバナの株が増えて、ここは群生地になるのではあるまいか。
現在、新潟県、福島県、青森県でしか見ることが出来ないと言われているオオアカバナ。
「山野の花実~北信州と周辺~」というサイトの、今年の8月20日の記事「南信州~オオアカバナ」のページには、草丈1メートル以上のオオアカバナの群生地が発見されたとある。
長野県では、唯一の自生地が洪水によって流され、消滅したとのことであるが、別の場所で再発見されたようである。
絶滅危惧種であると同時に、繁殖力の強い植物でもあるのか?
とすれば、条件さえ整えば、どんどん繁茂する草のようにも思えるのだが。
こんなに力強く生きているとは思わなかった。
今後も見守っていきたい草である。
今後も見守っていきたい草である。