ガラスから粘着フィルムを剥がしたら、指の皮が剥がれた因果な商売
ステンドグラス調のガラスフィルムを剥ぐ作業。 |
「因」は原因を意味し、「果」は結果や報いを意味しているとのこと。
「因」は、ガラスからステンドグラス調の粘着ガラスフィルムを剥がす作業。
左手手のひらの親指と人差し指と薬指の皮が剥がれた。 |
工事に関わっている業者は、皆これは出来ない仕事だと逃げる。
私は塩ビの粘着フィルムを貼ったり、粘着フィルムの切り文字を作ったりする仕事をしている。
粘着フィルムを扱っている者が、一番この仕事に適しているだろうということで、私にお鉢が回ってきた。
やっかいな仕事を押し付けられたのだ。
ドライヤーをあてながら、その熱で塩ビの粘着フィルムを柔らかくして、少しずつ指で引っ張って剥がすという作業。
フィルムの粘着力が強いので、意外と力仕事。
指や手首や腕の筋肉を使って、フィルムの端を引っ張って剥がす。
ゴム手袋をしてこの作業をするべきなのだが、素手の方がはかどる。
それで、素手で夢中になってフィルムを剥がしていたら、指の腹が写真のような状態に。
因果応報とは、我を忘れて夢中になっているときに起こる現象であるらしい。
善い行いも悪い行いも、夢中になってする人がその報いを受ける。
没頭すると、周囲や自身の状態が見えなくなる。
そういう人が、そういうキャラ故の被害に遭う。
因果応報に似た言い方で、「因果な商売だなぁ」なんてのがある。
「因果な商売」とは、苦労した割には報われない仕事のこと。
私の仕事は、「因果な商売」か?
いや、苦労して行った分のお金は請求する。
苦労した分は、お金で報われなくてはならない。
「因果な商売」ではないのだ。
「因果な性分」なのだ。
頼まれたら嫌とは言えない性分。
仕事をしたからには、それ相応のお金を取らなければ気が済まない性分。
そこに喜びを感じるマゾヒスト。
「因果な商売」は、多様な「因果な性分」で応報する。
仕事には、いろいろな工夫が必要で、それを多様性で応戦しようというもの。
これが私の「負けた感覚を身につけよう」。
つまり、二度とこんなヘマはやらないということ。
右手手のひらの親指の皮が剥がれた。 |