紅葉が枯れかかった山でナメコ採り
紅葉が終わりかけの山。 |
城ヶ倉渓谷の紅葉は、枯れ葉色が目立っていて、もう終わりかけの頃。
それでも、城ヶ倉大橋にはたくさんの観光客がおいでだった。
枯れ葉色の山に望遠レンズを向けるカメラマン達。
もしかしたらその先に、美味しいナメコが生えているかもしれませんぜ。
入山時は小雨模様。
昼過ぎには良くなるという天気予報を信じて山へ入る。
雨でカメラのレンズが曇った。 |
今日の夕方も仕事が入っているので、山に長居はできない。
天候も芳しくない。
なので、今日はルートを替えて、近場狙いということにした。
ネマガリタケの藪を漕いで、手頃な沢を探す。
その沢を登りながら、倒木を探す。
まだナメコは沢近辺にいるはず。
ナメコは冬に近づくに従って尾根に這い上がってくる。
山の気温によって発生場所が違ってくるのだ。
これは昔、年配のキノコ採りから教わったこと。
事実私は、うっすらと雪の積もった尾根で、きれいなナメコの株を頂戴したことがある。
そこは沢から遠く離れた稜線上だった。
沢筋に転がっていた細い倒木でナメコを発見。
少々の収穫。
今日は、そんなところが三ヶ所ほど。
それで終了。
一般に、キノコの発生量は、その倒木の太さに比例すると言われている。
そのことは私も体験済みである。
沢の斜面の太い倒木に、ビッシリと発生しているナメコ。
それを発見した時の感動は忘れられない。
疲れが吹き飛んで、活力が湧いてくるのが実感できる。
四肢に力が漲ってくる。
ひとり山の中で、歓声と大笑い。
おそらく免疫機能もアップしているはず。
キノコ採りはやめられない。
だからこうしてキノコ採りを続けている。
年老いてもその感動が忘れられない老人が、感動を求めて山の奥へと吸い込まれていく。
キノコ採りはささやかな冒険である。
もはや日常では、感動も冒険も得られなくなってしまった老人が山へ入る。
そこで生き生きと輝く。
八十過ぎてこんなことをやっているんだから無事に済むわけが無い。
ま、無事に帰れたら儲けものさ。
そうやってキノコを背負いながら山から下りてくる。
そうやって、死ぬまで人生を儲け続ける。
ごく、ささやかにね。
高齢化社会のひとつの生き方かもしれませんね。
そう出来たら良いという希望でもある。
食べごろのナメコ。 |
今日はこの沢を登ってみる。 |
前方にチョロ滝。 |
チョロ滝を越えたらナメコ発見。 |
枯れ葉の下になっていたナメコは、半分ぐらいが腐っていた。 |