雨上がりの朝、公園のカツラの落葉が甘く匂っている
カツラの落葉の絨毯。 |
カツラの紅葉(黄葉)は終わりかけていて、ほとんどが落葉している。
その落葉の絨毯に足を踏み入れた時、甘い香りがしたのだ。
砂糖醤油がちょっと焦げかかったような香り。
いままで体験した中で、今日がいちばん強く、香りを感じた。
カツラの木。 |
雨は上がったが、空は曇天。
気温は12~3℃ぐらい。
湿度(相対湿度)は70%前後。
無風状態。
今朝は、カツラの落葉が匂いを発する好条件がそろっていたのか、すばらしく甘い香り。
これは小公園の自然からの贈り物。
久しぶりにカツラの甘い香りに包まれて、ちょっとした幸福感を味わった。
カツラの木は、津軽地方の方言で「マッコノキ」と言うそうだが、私にその記憶は無い。
おもに津軽地方の山間部に生えていて、平野部にはみられなかったからだろう。
こんなに強い香りなら、子どもの頃の記憶にあったはずなのだ。
この甘い香りの発生元は、葉の中にある「マルトール」という成分であるとか。
「マルトール」という物質は、糖類を加熱したときに生成されるという。
その物質が、カツラの葉に自然に備わっているのだから面白い。
昔、カツラの黄葉は抹香の材料にもされたというから、この甘い香りは、いろいろな場面で漂っていたようだ。
この公園のカツラ並木には、雌雄のカツラの木が交互に植えられている。
雌雄どちらの落葉がもっとも香るのか。
落葉が混ざってしまっているので確かめようがない。
動物なら強い香りを放って異性に働きかけることもあるという。
しかし、カツラの木は、静かに葉を落としているだけである。
公園の小山に沿ったカツラ並木。 |