2016/01/24

雲谷峠のバックカントリーでテレマークスキー

本日の行程図(ピンク点線:登り 青線:滑降。行程線は、ブログ管理人の書き込み)。出典:国土地理院ホームページ。

昨日(23日)、奄美大島や九州をはじめ、西日本、北陸に記録的な大雪を降らせた大寒波。
それが北上してくるというので、今日の青森地方の天気予報は曇りのち雪。
40年に1度の大寒波襲来で、天候悪化が懸念される日曜日。
遠出は無理だと思い、近場の雲谷(もや)峠のスキー場裏から山頂まで登ることにした。

雲谷峠のスキー場であるモヤヒルズは青森市中心部からクルマで20~30分の位置にある。
ここへはシーズン初めの足慣らしによく来る。
八甲田や滝沢の山へ出かける時間的な余裕がない場合とか。
これらの山の天候が芳しくない場合、私は雲谷峠のバックカントリーを利用させてもらっている。

駐車地点からスタート。駐車地点を振り返る。
スキー場は、主に雲谷峠の北斜面をゲレンデとしている。
私が雲谷のバックカントリーと呼んで利用させてもらっているのは、雲谷峠の東斜面。
森のなかに沢筋が交錯する急斜面で、低い山だからといって油断できない。
積雪の多い時期は、雪崩が発生しそうな沢筋もある。

スタート地点は、オダマキペアリフトの乗り場近く。
標高250メートルの地点。
ここから標高553メートルの雲谷峠山頂まで登る。
標高差300メートル。
酸ヶ湯温泉(標高900メートル)から八甲田大岳山頂(標高1584メートル)まで登ると、標高差は約684メートル。
大岳登山の半分にも満たない標高差だが、侮れない。
急斜面を独りでラッセルして登るのはきつい。
今日の雪の深さは、20センチから40センチ。

曇りもようのモヤヒルズ。
私は、雲谷のバックカントリーを登るとき、以下のふたつの方法のどちらかをとっている。
  1. 積雪の多い時期は、遠巻きになるが、平坦な林道跡を国道(地形図の赤いライン)近くまで辿り、国道と並行して延びている赤松の尾根を登って山頂に至る。
  2. 積雪が少なめの時は、雲谷峠の山腹を斜登行して高度を上げつつ、赤松の尾根の山頂近くに出る。
(1)は遠回りだが、雪がおおいかぶさってくるような急斜面を斜登行するよりは体力的に楽だと思っている。また、雪崩に遭遇する危険性も少ない。
(2)は、積雪が少ないと比較的楽で、この方が山をよく見ることが出来るので、歩いていて面白い。

今日は積雪が少ないので、(2)のコース取りを試みた。
雪が崩れそうな険悪な個所がなかったので気分的にも楽に登れた。
場所によっては雪の深さが40センチぐらいのところもあって、スキーの先端が雪の中に潜ってしまい難儀した。
昔の、先端が反りかえったダブルキャンバーの、長いテレマークスキーが恋しくなった。

なんだかんだで、山頂到着まで2時間半を要した。
やはり独りラッセルはきつい。
きついけれども楽しい。
低山でも、この達成感がなんとも言えない喜びだ。
子どもっぽい喜びだが、年老いた男が自身の体力に満足する喜びでもある。
子どもっぽい感受性を支えているのは、老齢になりつつも維持している自身の体力と、行動の安全を確保する自身の理性なのだ。

カタクリペアリフトは、カタクリゲレンデが雪不足のため運休中。
天候は下り傾向だと予想していたが、意外と晴れ間が広がった。
山頂へ到着したときは、薄暗く小雪が舞っていた。
これから天気が崩れるのだろうと思ったのだが、西の方に青空が顔を出し始め。
滑降を始めた頃には、陽光が雪面に樹木の影をおとした。
登るときは雲に隠れていた八甲田山が姿を現したり。
天候は天気予報に反して好転している。

斜面はやや重めのパウダーだが、気になるほどでもない。
山頂から赤松の尾根をちょっと下り、左手に入る。
そのまま、なるべく高度を下げずに、斜滑降で開けた斜面の上に出る。
その斜面を滑る。
すばらしいパウダースキーイング。
あっという間に、杉林に。
この杉林の手前を左手に斜滑降すると、カタクリゲレンデに出る。
カタクリゲレンデの下部をちょっと滑って、駐車地点にゴール。
上天気のなかで、雲谷峠のバックカントリースキーは終了。
雲谷は、やっぱりテレマークスキーが楽しいところである。

スキー場を右手に見ながら進む。
それにしても、この上天気はどうしたことだろう。
40年に1度の大寒波とか、南岸低気圧とかが嘘のようである。

しかし現実に、西日本一帯は大雪の被害が発生している。
雪による交通事故や、転倒による怪我が相次いでいる。

片や青森では、雪の山に登って「楽しい!楽しい!」と言っている男がいる。
雪にかかわるこの違いはなんだろう。

雪国では、雪は冬の生活の一部なのである。
だから、雪に備える文化や雪を楽しむ文化が育まれている。
それが環境に順応していく人間の必然の道なのでは。
雲谷峠山頂へのルートもまた、そういう道の一端なのだろう。

そう思えば、雪山のスキー散歩も意義深い行為のように感じられる。

スキー場と別れて林の中へ。

急こう配の尾根をジグザグにのぼる。

途上から青森市街地と陸奥湾をながめる。

赤松の尾根を目指す。

赤松の尾根に乗れば、山頂は間近。

雲谷峠山頂。

西方向に青空が顔を出している。

登ってきたトレースを、山頂から眺める。

雲が消えて、八甲田山が姿を現した。

ジグザグに登ってきた広い尾根を滑降。

急斜度の開けた尾根を滑降。ちょっと重めのパウダー。

スタート地点にゴールしたときは、すっかり晴天。

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