お年玉の相場

60歳にもなると、たまに相談事を持ちかけられることがあります。

年末のこの時期は、今のお年玉の相場っていくらぐらいかな、という疑問を世間話のような感じで尋ねられます。
私は子供の頃お年玉をもらったことがありますが、大人になってお年玉をあげたことはありません。
私自身に子どもがいないこと。
姪や甥が子どもだった頃は、遠く離れて生活していたので、お年玉をあげなくても良い生活環境だったのです。
私の生活の周りには親しくつき合っている方々がいて、その方達には小さいお子さんとかお孫さんがいますが、正月にお年玉をあげたことはありません。

それは、私がケチだからです。

ケチの反対は、世間的には「気前が良い」とか「太っ腹」とかでしょうね。
私的には、ケチの反対は浪費。
親戚が多くて、その近所で暮らしていると、いろいろと「つき合い」が多くてケチにはなりにくい環境だと言えます。
気前良くならざるを得ない立場に立たされます。
私もそんな環境の中で暮らしていたら、今のケチは保てなかったことでしょう。

でも、ケチでなくても浪費は防げるようです。
親戚一族が浪費を嫌う堅実な性格の人達が多い場合、お互いに相談し合って、お年玉の相場を下げ、なおかつ支出と収入のバランスをとるように工夫することができそうです。
まあ、そういう賢明な一族は稀少で、現実的ではない話ですが。
正月に五万円や十万円の細かいお金を惜しむなんてケチ臭いということになるのでしょう。

私は子どもの頃、毎年の正月に祖母や独身の叔母さんからお年玉を頂いていました。
それもかなり高額なお年玉をもらって、無邪気に喜んでいたのです。
私が大人になってから知ったことですが、祖母や叔母さんには少ない収入しか無くて、お年玉などの親戚付き合いの費用を捻出するために、かなり倹約した生活をしていたようです。
ただ、彼女達は、親戚の子どもや孫達の喜ぶ顔を見るのを楽しみにしていた、という話も聞いたことがあります。

「お年玉」というのは哀しい風習ですね。
そういうお金の現実を子ども達が知るためにも、子ども達に高額な不労所得を与えてはいけないと思います。

子どもが手にする「お年玉」は小額なほど尊い。
お年玉の相場はいくらぐらいかな、と訊かれたら、ワンコインが良いんじゃないと応えます。
それが百円玉か五百円玉か、十円玉かはあなたの気分次第です。
子どもの機嫌よりも、大人の気分を大切にしたいものです。

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