冬の雨の日は、雪の日よりも寒い

雨は衣類を濡らすが、雪は衣類を濡らすことが少ない。

今日も一日中雨が降ったり止んだりの寒い日。
青森はここ一週間ほど、こんな日が続いている。
雨が雪に変わるときもあるが、ほんのつかの間。
ちょっと積もった雪も、雨で溶けてしまって、積雪は消える。

気温が比較的高いから雪では無く雨なのだろうが、雪よりも雨の方が寒さを感じる。
青森では、よくそんな話を聞くから、雪国で生活する人達はたいてい雪よりも雨の日の方が寒いと感じているのだろう。
雪になる日の方が気温が低くて寒いはずなのに、なぜ気温の高い雨の日の方が寒いと感じるのだろう。

寒いと感じるのは、外を歩いている時の方が多い。
雨の日は傘をさしていても、どこかが濡れる。
長靴は、表面が確実に濡れる。
ズボンの端が濡れたり、傘からはみ出した拍子に肩が濡れたり、頭や顔が濡れたり、傘を持つ手が濡れたり。
傘をさしていても、雨の中に長くいればいるほど濡れている部分は広がり、衣類の奥まで水分は染み込んでくる。
ほんの少しでも衣類が濡れれば保温効果は薄れ、逆にその部分から体温が奪われていく。
容器の小さな穴から水が漏れるように、体と言う容器の一部分から体温が漏れる感じ。

雨合羽を着用して衣類の濡れを防いでも、雨合羽が濡れて冷たくなることで、衣類の保温力が低下して寒さを感じてしまう。
冬の雨の日に寒さを感じるのは、そんな理由からと思っている。

さらに気温が下がって雪になると、乾いた雪になるので衣類も体の露出部分もそれほど濡れない。
防寒具の保温力は保たれているので、体は温かく、寒さを感じない。

南国で生活している方や雪を知らない人は、「乾いた雪」という言い方を不思議に思うかもしれない。
雪は水分で出来ているのに、それが乾いているなら雪でもなんでもないじゃないかという疑問が湧く。
それはそうなのだ。
雪を乾燥させると消失してしまう。
水分の多い湿った雪と対比して、それよりははるかに水分の少ない雪を「乾いた雪」と雪国では言っているのだと思う。

粒の小さな軽い粉雪が「乾いた雪」の代表格。
スキーを上手く滑るための条件の良い雪質で、スキーヤー達はこの粉雪のことをパウダースノーとか、それよりも軽い雪をアスピリンスノーとか呼んでいる。

一方、水分の多い湿った雪の代表格がみぞれ雪。
これは気温の高い日の雪で、地面に落ちたらすぐに溶けて「水」に変わったりする。
水分の多い湿った雪は雨と同様に衣類を濡らし、顔とか手とかの露出部分を濡らして体温を奪う。

乾いた粉雪は衣類を濡らすことはほとんどない。
衣類の表面も外気温同様に低温なので、乾いた雪が衣類に付いても溶けないのだ。
肩に乗った雪を手で払うと、乾いた雪は埃のように肩から離れていく。

乾いた雪の降る日はかなりの低温。
そんな日は露出部分を最小限にして外出するから、通常の場合、乾いた雪で体温を奪われることはない。
ただスキヤーがアスピリンスノーの雪薮の中で転倒すると、細かい粉雪がウエアの襟元や袖口から侵入し、直接温かい肌に触れるので、かなり冷たい思いをすることになる。

以上の理由で、衣類や顔や手を濡らす冬の雨の日は寒さを感じ、気温が降下した雪の日は防寒具が濡れずに体温を奪われることが無いので、それほど寒さを感じないのである。

冬の雨の日に愛犬の散歩をしながら、そんなことを考えた。
何かを考えることも、寒さ逃れに有効である。
雨の日は、犬の体も濡れて汚れる。
この時期の散歩は、やはり雪の方が良い。

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