初夏の公園、新参ロッキング遊具の表情

公園のロッキング遊具
恐竜の子ども?

設置されたのが、冬の直前だったので、去年は使用できる状態では無かった。

基礎のコンクリートが完全に固まるまで安全柵で囲まれ、立ち入り禁止状態。

この遊具が始動したのは、今年の春からである。

この「子ども恐竜」の背中のへこみに腰掛けて、足置きになっている「恐竜の足」の部分に足裏を乗せ、背中に打ち込まれているハンドルを握って搭乗者自身が体を揺すると、その反動で「子ども恐竜」の遊具が大きく揺れ動く。

地面と「子ども恐竜」をつないでいる「バネ」の働きで、揺れの反動が大きく長く続く。

このような「揺れ動き」を楽しむ遊具を、ロッキング遊具と言うらしい。

ロッキング遊具の原型は、ヨーロッパに起源をもつ木馬とのこと。
そのキャラクターが馬から、犬や他の動物に変わり、今では写真のような架空の動物も登場している。

この愛嬌あふれる顔とユーモラスなボデイ、愛おしく思える大きな目が特徴的だ。
この点で、子どもに好かれそうだが、実際はどうなのだろう。
そのうち試乗して、ロッキングの動きや乗り心地を確かめたいところだが。

この恐竜の子どもを模したらしいロッキング遊具はポリ製で、湾曲した板状のスプリングは金属製。
写真の通り、二人乗り仕様だ。

ブランコや回転ジャングルジムとは離れた場所で、孤立したようなかっこうで、子ども達を待っている。
緑色の「子ども恐竜」がどこで造られ、どこからこの公園にやって来たのかは、私には不明。

その生まれや出どころについて考えるのは、この遊具の独特な存在感のせいだろう。

去年の晩秋に突然やって来て以来、ひたすら寡黙を通している。
あまりに顔の表情が面白い遊具は、大きな顔が悪童たちの落書きの対象になるらしい。
東京あたりでは、そういうことが起こりがちだという。

この田舎町では、今のところ、このひょうきんな顔は無事である。
そんな顔をして、おまえは何を乗せようと待っているのか。
私は寡黙な遊具に問いかけた。

それは、わかりきったこと。
俺の背中には「そこそこの日常」がすでに乗っているのさ。

なるほど、よく見たら、公園の遊具には、寂しい「そこそこの日常」が乗っている。
「そこそこの日常」を送っていなければ、公園の遊具は楽しめないってことさ。

「そこそこ」ってのは、どの程度のことかね。
ま、そこそこにね。

そうか、おまえはそういう世界から送られてきたのか・・・・。
このロッキング遊具の表情の、憂いと優越感が、少しわかったような気がして来た。


公園のロッキング遊具
ミニドラゴン?


公園のロッキング遊具
正面顔。


公園のロッキング遊具
憂い顔。

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