そんな地域に、思いもよらない大雪が降った。
それに伴って、多くの被害が発生。
この一週間の、関東甲信を中心とした記録的な大雪は、大雪に無縁だった各地に多くの雪害をもたらした。
(1)屋根に積もった雪の重みが原因で、住宅が損壊する。
(2)大雪による家屋の倒壊のせいで、その下敷きになるなどの死亡事故の発生。
(3)大量の積雪で 道路が遮断されたことによる山間部集落の孤立。
(4)大量の降雪によるビニールハウス損壊などの農業施設の被害。
人的被害・人的影響、経済被害、建物被害は多大であった。
降雪が激しかった山梨県や長野県では、まだ被害集計が出来ていないという。
この地域の被害状況が明らかになれば、今回の大雪による被害はさらに拡大する見込みであるらしい。
雪国の犬。 |
埼玉県の農業被害は、21日にまとめた結果によると 過去最大となった。
家畜の圧死や凍死。
野菜や花植木などの作物の損壊。
などの被害額は、229億円と発表された。
こういう被害状況を見ると、雪国に大雪が降るのは雪害ではないような気がしてくる。
雪国では、大雪に対する備えが「万全」でなければならないはずであるから。
雪国という言葉には、「雪害国」という意味合いよりも「雪と共存している地域」という意味合いの方が強い。
今回の「非雪国 」での多大な雪害は、関東甲信地方に二重の被害をもたらした。
(1)突然の大雪による被害。
(2)「非雪国」でありながら雪国同様の備えを設けなければならないという被害。
私の62年の人生に限って言えば、以前は、地域的に特定できる気候が存在した。
北の雪国に大雪はつきものというような。
しかし最近では、地域的に特定されてきた気候が不安定になりつつあるようだ。
竜巻被害が増大しつつあることも、最近の自然災害としてクローズアップされている。
地震をはじめとした「自然の脅威」が人々の危機意識に影響を与えている。
それに伴って、人々の生命や財産に対する価値観がどう移り変わっていくのか。
広大な自然の中で生かされている命という観点からは、うまいアイデアは湧いてこないような気がする。
2014年の関東甲信地方の大雪がもたらしたものは何か。
多大な被害。
と、もう一方では、新しい可能性。
新たな自然災害の出現は、自然と人生を考える新たな生活思想を生み出すのだろうか。