残雪の上に散らばったカツラの落ち葉と種子
白い残雪の上に散らばった葉と種子。雪山の向こうにカツラの並木。 |
だんだんと残雪が融け出したら、残雪の中からたくさんの落ち葉と種子があらわれた。
公園の小高い山に沿って植えられているカツラの落ち葉と種子。
カツラの枯葉は2月の初め頃まで散り続けていたから、こうして雪の上に乗っかっているのだ。
去年の12月に、イロハモミジやカツラなど、雪が降ってもまだ飛ばない風散布の種子の記事を書いた。
そのカツラの種子が、厳冬期から春にかけて、殻から飛び出して雪の上に散っていたのだ。
カツラの種子は雪の上で休眠しながら発芽のチャンスを待っているのだろう。
写真の場所は公園のグランドの脇の芝生地帯。
カツラの種子は2mm ほどですごく小さい。
苗になっても、双葉の頃は高さ1cm ほどしかないと言われている。
このため、背の高い草地や、落ち葉などが堆積した状態では発芽が困難であるらしい。
カツラの種子は、おもに土壌が露出した場所で発芽するという。
そういう条件のもとで万が一発芽できても、その苗が成長することはないだろう。
夏草が刈られる時期に、かろうじて種子から伸びた苗も一緒に刈られてしまうからだ。
高度に管理されている都市公園では、そこに植えられた樹木の、子孫存続の努力は虚しい。
公園の林が、林として成長することは、ほとんど無いようだ。
カツラの落ち葉と種子。 |
カツラの種子のアップ。 |
羽根の付いたカツラの種子が吹き溜まっている。 |
葉と種子が寄り添って残雪の上に。 |