2014/03/01

春の残雪と雪の変化

春の雪
除雪ドーザで寄せ集められた雪
青森では、2月の中頃から、いつもの冬の勢いが無くなっていた。

3月に入って、雪もどんどん融け出している。

それでも朝晩、まだ気温が低いので、道路脇や空地にはたくさんの雪が残っている。

これらの雪は、「雪」とは言っても、真冬の白くきれいな、柔らかい雪とは大違い。

氷の粒の集合体に近い形態と性質を持った「雪」である。


新雪から残雪へ                    

新雪として降った雪が地上に積もる。

そうして、降雪と積雪を繰り返しているうちに暖かい春がやってくる。

新雪は、降雪時には、雪の結晶がほぼ完全な形で残っている。

その雪が地上に積もって、春の陽気を迎えると、丸みを帯びた小さな氷の粒や、粗大な氷の粒に変わる。

昼に氷の粒の表面が融けかかり、夜にはそれが再凍結。

「融」と「凍」を繰り返しながら、積雪は全体として縮まっていく。

氷の粒と化しても、その集合体がまだ白っぽい色に見えるうちは、雪と呼ばれる。

雪は雪でも春の残雪。

陽光を浴びて、ぐちゃぐちゃに融けかかった雪を、「腐れ雪」と呼ぶ人もいる。


日中の気温の上昇で、氷の粒の集合体である雪が融けて水になり、氷点下の夜に凍結したものは、もう誰からも雪とは呼ばれない。

路面のただの氷。

朝になって、陽が上ると、その氷が融ける。

埃を含んだ水溜りになって、蒸発の時を待つばかり。

やがて、蒸気となって天に昇り、上空で凍って雲へと還るのだ。


除雪重機
手持ち無沙汰な除雪ドーザ。

山の残雪と、雪の変化                  

山でも街でも、雪の結晶だった新雪が降り積もると、丸い雪粒になり、雪粒同士が結びついて締まった雪の層になる。

気温が上がると、雪の層をつくっている雪粒が水を含んで粗大化し、濡れたザラメ状になり、それが夜の氷点下で凍結すると乾いたザラメ雪になる。

山岳での粒の小さい乾いたザラメ雪は、スキー滑降に適していて、多くのスキーヤーが好んでいる雪質だ。

雪が水を含んだ状態で、気温が下がると積雪層の表面が「氷板」に変化する。

この「氷板」の、ごく薄めのものが、残雪の山では「フィルムクラスト」と呼ばれている。

フィルムクラストが、スキーのエッジに弾かれて空に舞う。

風の強い日には、透明なフィルムクラストが雪面から剥がれて、一斉に空に舞い上がる。

これは、街ではなかなか見る事ができない雪の成れの果て。

人々は季節の移り変わりの中での、雪の変幻に感心する。

気象の変化とともに、違う姿を見せる自然に驚く。

その自然の変化の中に身を置いていると、人もまた年月を経て変化していることが実感できる。


土混じりの雪の山
泥の混じった雪の山。

路上の氷
雪が融けて氷に