サンシュユが花開く青空
顔を出したサンシュユの蕾たち。 |
3月26日では、まだ丸く閉じた状態だったが、徐々に萼片が開いてきた。
ひょっとしたら、桜よりも、サンシュユの開花のほうが楽しみかもしれない。
この花の開花の様子が面白い。
黄緑色の小さな蕾たちが、春の陽光を浴びようとウズウズしている。
萼片の中で窮屈そうにしている様子は、巣のなかにいる小鳥の雛のようだ。
青空に向かってエサをねだっている。
このところの晴天と高温が、サンシュユに滋養を与えているのだろう。
放射状に飛び出した蕾たちに力が感じられる。
周囲の池の水温も上がり始めて、サンシュユの開花を促している。
桜のように、枝を覆い隠すほどの花盛りにはならないが、咲いている様子は懸命で可憐だ。
花びらが小さいので、桜のように遠くからは目立たない。
おまけに花が黄緑色なので、葉っぱのようにも見える。
何気なく木のそばを通ると、「ああ、咲いているね。」という存在感。
目立たない花かもしれないが、「今にみてろよ、きれいな赤い果実を実らせてみせる。」という気概が感じられる。
雪融けの春になって真っ先に飛び出す花だから、春の不安定な天候に対応力があるのだろう。
見た目は可憐だが、力のある花なのだ。
花には青空が似合う。
宇宙から届く青色の波長が、開花と関係しているのかもしれない。
サンシュユが花開く青空。
風景としてマッチしているということは、青空とサンシュユとの目に見えない呼応があるからだろう。
こちらは萼片から飛び出した蕾たち。 |
空に伸びた枝は黄緑の蕾だらけ。 |
サンシュユの青空。 |