ツクシはスギナの親かもしれない
公園の柵のそばのツクシ達。 |
3〜4日前に見たときは、こんなに賑やかではなかった。
ツクシという植物は、ずいぶん成長が速い。
一日で約1センチ伸びると言われている。
どうりで、あっという間に数が増えた訳だ。
まるで虫のように、ゾロゾロと、どこかから集まってきたような感じ。
この勢いだと、やがてスギナも顔を出すだろう。
ツクシはスギナの先兵なのだから。
スギナは、同じ地下茎でツクシの報告を待っている。
ツクシの情報がスギナを育てているのかもしれない。
ツクシはスギナの子どもだと言う人がいる。
それはおかしい。
親より先に子供が出てくるなんて。
見た感じツクシの方がスギナよりも可愛いから、そんな話が出るのだろう。
また、ツクシが成長したらスギナになるという誤解も手伝っている。
ツクシが変身してスギナに成り変わるのではない。
ツクシとスギナは地下茎でつながっているが、それぞれ違う役割を担っている。
ツクシは胞子というスギナの「子ども」を作って放出している。
その「子ども」 が発芽して、スギナに育つための準備をする。
ということは、ツクシはスギナの親なのかもしれない。
いっぽう、緑色のスギナは光合成を行って地下茎に養分を蓄える。
その養分を利用して、地下茎からもスギナが芽を出す。
だから、むしってもむしっても、また生えてくる。
発展の手段を複数持っているということは力強い。
逆に言うと、収入の方法がひとつしかないというのは心細い。
地上では胞子が散布され、地下では、張り巡らされた茎からどんどん芽を繰り出し。
スギナの発展の方法はすばらしい。
だから「難防除雑草」という悪名で呼ばれることになる。
スギナの緑色は鮮やかだが、誰もそれをきれいとは言わない。
過酷な草取りに疲れ果てるからだろう。
以下にそれぞれの役割をまとめると。
(1)ツクシは胞子を育てるから、胞子茎。
(2)スギナは光合成を行うから、栄養茎。
(3)ツクシもスギナも地下茎でつながっている。
直立するツクシ達。 |
春の光を浴びて。 |
表情豊かなツクシ達。 |