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ツクシはスギナの親かもしれない

2020/09/11
公園の柵のそばのツクシ達。
 公園の西側の柵のそばにツクシが顔を出している。

3〜4日前に見たときは、こんなに賑やかではなかった。

ツクシという植物は、ずいぶん成長が速い。

一日で約1センチ伸びると言われている。

どうりで、あっという間に数が増えた訳だ。

まるで虫のように、ゾロゾロと、どこかから集まってきたような感じ。

この勢いだと、やがてスギナも顔を出すだろう。

ツクシはスギナの先兵なのだから。

スギナは、同じ地下茎でツクシの報告を待っている。

ツクシの情報がスギナを育てているのかもしれない。


ツクシはスギナの子どもだと言う人がいる。

それはおかしい。

親より先に子供が出てくるなんて。

見た感じツクシの方がスギナよりも可愛いから、そんな話が出るのだろう。

また、ツクシが成長したらスギナになるという誤解も手伝っている。

ツクシが変身してスギナに成り変わるのではない。

ツクシとスギナは地下茎でつながっているが、それぞれ違う役割を担っている。

ツクシは胞子というスギナの「子ども」を作って放出している。

その「子ども」 が発芽して、スギナに育つための準備をする。

ということは、ツクシはスギナの親なのかもしれない。

いっぽう、緑色のスギナは光合成を行って地下茎に養分を蓄える。

その養分を利用して、地下茎からもスギナが芽を出す。

だから、むしってもむしっても、また生えてくる。

発展の手段を複数持っているということは力強い。

逆に言うと、収入の方法がひとつしかないというのは心細い。

地上では胞子が散布され、地下では、張り巡らされた茎からどんどん芽を繰り出し。

スギナの発展の方法はすばらしい。

だから「難防除雑草」という悪名で呼ばれることになる。

スギナの緑色は鮮やかだが、誰もそれをきれいとは言わない。

過酷な草取りに疲れ果てるからだろう。


以下にそれぞれの役割をまとめると。

(1)ツクシは胞子を育てるから、胞子茎。

(2)スギナは光合成を行うから、栄養茎。

(3)ツクシもスギナも地下茎でつながっている。
 

直立するツクシ達。
春の光を浴びて。

表情豊かなツクシ達。
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