八戸市・是川遺跡と風張遺跡の縄文土器を展示している是川縄文館(その2)

表情豊かな土偶たち。是川中居遺跡出土。



是川縄文館では、是川遺跡の出土品だけで無く、風張(かぜはり)遺跡からの遺物も展示している。
国宝である「合掌土偶」は風張1遺跡から発掘されている。
同じようにポーズをとった土偶である「頬杖土偶」も風張1遺跡の出土。

ただし、当ページの写真は、風張遺跡出土のものと是川遺跡出土のものとが混じっているので、要注意。



土偶。是川中居遺跡出土。



風張遺跡は、是川縄文館から東の方へ約1キロ離れたところにある。
新田川の対岸にあって、標高25メートルぐらいの舌状台地に立地する遺跡。
舌状台地と言えば、小牧野遺跡や大湯環状列石を思い浮かべる。
古代においては、よっぽど住み心地の良い地形だったのだろう。

風張遺跡では、縄文時代早期から平安時代まで、集落が断続的に営まれていたと言われている。
発掘された遺構は、縄文時代後期後半のものが多いという。
集落は土坑墓群を中心に、掘立柱建物や竪穴住居が配置されている「環状集落」となっている。



土偶頭部。是川中居遺跡出土。



注口土器。是川中居遺跡出土。



台付土器など。



土偶。



香炉型土器。風張1遺跡出土。



石斧など。



スタンプ形土製品。風張1遺跡出土。



土玉や土製耳飾り。風張1遺跡出土。



玉の首飾り。風張1遺跡出土。



土器類。



注口土器。風張1遺跡出土。



深鉢形土器など。風張1遺跡出土。



深鉢形土器。



風張1遺跡から発掘された「頬杖土偶」。



風張1遺跡から発掘された「合掌土偶」。国宝。



上の写真が、有名な合掌土偶。
重要文化財であるつがる市木造亀ヶ岡遺跡出土の遮光器土偶は、東京上野の国立博物館所蔵となったが、国宝である合掌土偶は、地元の是川縄文館に展示されている。

展示方法は、常設展示図録によると以下の通り。
(1)国宝展示室に合掌土偶1点を象徴的に展示。
(2)エアタイト(高気密)・免震構造の展示ケースに収納。
(3)照明はLEDを使用。
(4)上記(2)(3)により、国宝を、保管している状態で展示。
(5)解説等は国宝展示室前室に配置。

上記図録に、合掌土偶の特徴が記されている。
それをまとめると、以下の通り。
 (1)座った状態で腕を膝の上に置き、正面で手を合わせている形から、「合掌土偶」と名づけられた。
(2)サイズは、高さ19.8センチ、幅14.2センチ。
(3)縄文部分と、縄文を磨り消した部分の コントラストが装飾的。
(4)胴部に縦に並ぶ刺突文様がある。
(5)両足の付け根と膝、腕の部分が割れていて、アスファルトで修復した跡が認められる。
(6)頭部などに赤く塗られた痕跡があり、全身が赤く彩色されていたと思われる。

私にとって印象深いのは、「仕草」を模した土偶であるということ。
頬杖土偶の仕草も、人間の動きに近い。
合掌土偶は、仕草をしている点で他の土偶よりも「人間に近い」という感想を持った。

江戸時代の画人「葛飾北斎」は「北斎漫画」で当時の庶民の色々な仕草を描いたが、 ああいう仕草の「仕草土偶」がたくさん出てきたら楽しいことだろう、と素人の独り言。



石斧柄など。



泉山兄弟胸像。

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