冬の早朝の雪景色
公園の常夜灯に照らされて。 |
冷え切った朝は、雪が美しいから。
初冬の公園の、裸木に咲く雪の花。
公園の木の下に立つと、夜から朝へ向かうかすかなざわめきが聞こえる。
それは、空耳なのか。
遠い昔の思い出が、すぐそばを通り過ぎて、また遠くへ消えてゆくような。
ぼんやりとしたものと、あきらかなものが、すれ違ってゆくような。
そんな景色を見にくる人達も、無言で、薄闇の奥へ去り。
これは夢とかこれは現とか。
入り交じった雪の空を、朝の光が明らかにしてゆく。
のかもしれない。
冬の早朝の雪景色。
雪が行き(ゆき)を連想させ、行き(ゆき)が行く(ゆく)へと動く。
同音異義と言う無かれ。
動いている闇は静止し、静まりかえった光が動き出す。
朝になってゆくという未来と、光がさしてきたという過去。
ぼんやりとしたものと、あきらかなものが、すれ違ってゆくような。
冬の早朝の雪景色。
早朝に咲いた雪の花。 |
夜が明けていく。 |
早朝の静かなざわめき。 |
無音のざわめき。 |
だんだんと明るくなって。 |
公園入口。 |
街灯の光、赤く。 |