多角的に物事を見ると、現実の物語が見えてくる

散歩の途中、匂いをかぎまわる犬。
多角的な視点とか、多面的な見方とか、よく耳にする「文句」である。
多角的も多面的も、物事には多様な方面が存在することを表す言葉。
物事の一面だけを見つめてはいけないということなのだろう。

多角的な見方とは、様々な方向から物事を見る方法や態度のことである。

常識や固定観念にとらわれがちな見方をする人の存在は、少なくない。
ついつい型にはまった形式的なものの見方をしてしまう。
そういう見方におちいってしまう。

そのことで、事実を見誤ったり、間違った判断を下さないように、多角的な見方は様々なシーンで求められている。

例えば、クルマで移動中の営業マンが、大型犬を散歩させている中年の男性を街で見かけたとする。
男性は、午前10時ごろ、犬を連れてのんびりと通りを歩いている。

その様子を見て、営業マンは、「平日の昼日中に、立派な犬の散歩なんて、働かなくても生活していける身分の人なのかな。」という感想を持つ。
あるいは「この人は、今日、仕事が休みなのかな。」と思ったり。

「のんきな犬の散歩者」を見かけた人は、自身が勤務中であるから、人を見る目も「仕事か休みか」の視点を切り離せないでいる。
自身の尺度という一方向で物事を見てしまう。

金づちしか持っていない者は、すべてが釘に見える。

「自分は汗水たらして働いているのに、遊んで暮らせるなんて、うらやましい限りだぜ。」などという極端な感想を抱く人も居るかもしれない。

残雪の公園を散歩する犬。
実際、彼はお金持ちのだんな様であったりもする。
それも含めて、以下のようなことが考えられる。
  1. 彼はお金も時間も自由に使える金持ちである。
  2. 彼は自営業者で早朝の仕事を片付けた後、次の仕事に取り掛かる空き時間を愛犬の散歩にあてている。
  3. 彼は午後からの勤務なので、午前中の都合の良い時間に、愛犬の散歩を行っている。
  4. 彼は便利屋で、老夫婦から大型犬の散歩を依頼されて、仕事を実行中である。
  5. 彼は犬のトレーナーで、散歩時における「犬のしつけ」をトレーニング中。
などなど、様々な視点で見ると、いろいろな可能性が姿を現す。

ここで、「主語」を彼ではなく、犬にしたらどうだろう。
  1. 犬は、朝早くからの散歩を楽しみにしていたのに、遅い時刻の散歩ではちょっと不満だ。
  2. 犬は、歩くよりも何か食べたい。
  3. 犬は、この男性とは歩きのタイミングが合わない。
  4. 犬の方が、歩きをリードしている。
  5. いつも同じ散歩コースではつまらないと、犬は思っている。
さらに、もっと多角的(多面的)に、犬と男性を見よと言われたらどうだろう。

もっと多角的にとは、もっと視界を広げて見ること。
そうすれば、まったく別な「関係性」が見えてくる。
「関係性」は物語を紡ぎだす。
多角的に物事を見ると、現実の物語が見えてくる。

犬と男性の後を若者が歩いている。
若者は急ぎの用事があるのだが、犬が苦手なので、犬連れの男性を追い越せないでいる。

約束の時刻が迫ってくるにつれて、若者のイライラ感が募る。
それを犬が敏感に感じ取って、後ろを振り向き振り向き歩く。
そのことが若者の恐怖感をさらに大きいものにしている。
男性は、愛犬が立ち止まりがちに歩いているので、それに合わせて、ますますゆったりと、散歩の歩みを進める。

その様子を、信号待ちのクルマから営業マンが見ている。
営業マンの目には、昼日中のんびりと犬を散歩させている中年の男性しか映っていない。

金づちしか持っていない者は、すべてが釘に見える。

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