七十歳になっても行けるだろうか、山は緩いんだけどアプローチが長い七十森山
青色:往路、緑色:帰路(線:管理人描き込み) /地形図出典:国土地理院ホームページ |
今回の計画は、地形図に「駒込川橋」から七十森山山麓までの、田代平横断最短直線を引き、その線上を歩こうというもの。
田代平横断のいつものルートよりも、地形図上で測ると120メートルぐらい距離が短くなる予定なのだが。
ちなみに、いつもの横断ルートの距離は1.5キロぐらい。
結果は、田代平を幾筋も流れているV字型沢に行く手を阻まれて、鉛筆で書いた線上は進めず。
結局、沢に橋の架かっている、いつもの林道を進むしか道が無いということが分かった。
やはり、七十森山に近道はなかった。
田代平から眺める七十森山方面。 |
前回記事にした環境庁の看板の杭が、雪が融けた分だけ潜りが浅くなっているので、パトロールを兼ねて打ち込みに来たようだ。
作業をしている巡視員の方に尋ねたら、「スノーモービル規制区域」の看板はかなり以前から立てているとのこと。
スノーモービルの多かった去年も、この看板は立っていたのだ。
私が気がつかなかっただけ。
なんだ、今年のスノーモービルが少ないのは看板のおかげではなかったのか。
おそらく今年は積雪が少ないので、ライダー達の意気が上がらないのだろう。
蛇足だがこの巡視員の方、私が「七十森山に行くんだ」と話してもピンとこない様子だった。
おまけに私のリュックに差し込んであるスコップを見て「そのスコップは何かあった場合のためのもの?」と訊く始末。
どうやら私を「高山植物盗掘の怪しいオヤジ」と思ったらしい。
雪山山行に携行スコップは、ほぼ必需品。
山を知らない人に巡視員が務まるのだろうか、と思った次第。
稜線で見つけたアオモリトドマツの若木。この辺では、アオモリトドマツはこの一本だけ。 |
9時にスタート。
予定の直進ルートで、沢にぶつかっては引き返すという歩きを数回続けていたら、すっかり手間取った。
それでも、山麓(標高590メートル)までのタイムが1時間15分。
今日はザラメがかった固い雪で、雪質も良いが体調も良い。
田代平横断の最短距離を最短時間で歩こうと気合が入っていたので、足も早かった。
稜線上には、こんなに広い場所がある。 |
上の写真のように、尾根はびっくりするぐらい広い。
まるで小さな町が出来そうなくらいの面積。
こんな広い尾根は初めて。
いろいろな風景に出会えるから、ルートを変えての山歩きは楽しい。
稜線から北八甲田雛岳をズーム撮影。 |
七十森山山頂。 |
山の北側に回りこんで写したもの。
尾根から小山が突き出た形でちょこんと座している。
地形図上に三角点のある山頂である。
山の南北線上に、緑色の金属製の杭が間隔を保って立っている。
この杭は、七十森山から尾根続きの南端のピークまで列をなして続いていた。
去年は雪が多かったので、まだ雪の下に隠れていて気がつかなかった。
この辺りは放牧地になっていると以前聞いたことがある。
となると、この杭は放牧地の柵の杭なのだろう。
訪れる人の少ない、手付かずの天然自然だと思っていただけに、ちょっと残念。
七十森山北山頂。 |
北山頂の雪庇が崩れかけている。 |
高森山。 |
地形図で調べたら高森山(833.9メートル)だった。
高森山の位置は、南天間舘のすぐ東側。
七十森山と八幡岳をつなぐ稜線上の876ピークから高森山へと尾根が延びている。
積雪期は、そのあたりに高森山へのルートを見出せそうだが、かなり奥深い存在。
折紙山方面。 |
折紙山の広い山頂を望遠撮影。 |
七十森山北山頂の端でランチ。 |
南側の三角点がある狭い山頂と、北側の積雪の多い広い山頂。
北山頂からは折紙山に続く尾根ルートを眺めることが出来る。
北山頂到着は12時。
七十森山と尾根続きの南端にあるピーク。 |
南端のピークを南側から写す。 |
出発は12時30分。
午後はすっかり晴天になって、気温も上昇。
おかげで南向きの斜面はシャーベット状の重くて深い雪質になっていた。
805ピークから南尾根を滑降。 |
本日のメインは805ピーク急斜面の滑降。 |
805ピークから、登りに通った尾根を眺める。 |
805ピークの広いテラス。南側に北八甲田が見える。 |
重くて深くてスキーを回せない。
ジャンプ気味にスキーを回して、こわごわやっと降りてきた。
林間トラバースの斜滑降はまったく滑らず。
田代平の横断もバテバテ。
駐車ポイントに到着したのは14時過ぎぐらい。
やっぱり七十森山に近道は無い。
「駒込川橋」手前からのスタートでは遠い存在。
だが、緩急様々なルートが選べるコンパクトな七十森山の山容は、私にとっては面白い存在である。
急斜面下部の重雪ターン。 |
林間も重くてスキーが滑らない。 |
805ピークからの急斜面滑降のシュプールを田代平から望遠撮影。重深雪をやっと滑り降りた恥ずかしいシュプール。
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