シダレカツラの呟き
シダレカツラの芽吹き・ |
春最中を象徴するような芽の赤さ。
この芽が開いて、シダレカツラの赤い花が垂れる。
シダレカツラはカツラの突然変異によって生まれた種であるらしい。
直立した幹から、しなやかな枝が急角度に垂れている。
シダレカツラの花は風媒花(ふうばいか)。
風媒花とは、花粉を雌しべまで運ぶために風を利用する花のこと。
カツラは雌雄異株だから、このシダレカツラも雌雄異株。
この木が雌なのか雄なのか、それは私には不明だ。
このシダレカツラの果実を見たことが無い。
実がならないからといって雄であるとは限らない。
近くに雄がいないと、雌の木であっても実を結べない。
花が枯れて、葉が生い茂ると、そのボリュームに驚く。
木の幹が、隠れて見えなくなるほど葉が密集する。
その葉の重さに、ますます枝垂れる。
シダレザクラは、平和公園の池の水面にその枝垂れた枝を映している。
風に揺れるポーズ。
「枝垂れて良かったわ」などという呟きは聞こえない。