道路脇でホソバウンランが妖艶な姿で咲いていた
ホソバウンラン。 |
道端のブロック塀の下で、ホソバウンランが咲いているのに出会った。
ブロック塀と舗装道路のわずかな隙間から茎を伸ばしている。
ホソバウンランは、ユーラシア大陸原産。
明治時代に観賞用として日本に持ち込まれた帰化植物とのこと。
その蘭に似た花姿は、華麗で豪華な印象なので、園芸愛好家にはモテモテだったことだろう。
私の友人に、海岸に自生しているホソバウンランを家庭の庭に植えた「園芸好き」がいらっしゃる。
それから二年ぐらい過ぎて、びっくり仰天。
庭がホソバウンランに占領されるのではと懸念するほど大増殖。
帰化植物のパワーを実感されたそうな。
日本に帰化した園芸植物で、野生化して生き続けているものの繁殖力は強力なのだねぇ。
以前ツタバウンランのことを記事にしたが、ホソバウンランもそのお仲間。
名前の通り、葉が細い。 |
ホソバウンランの花はツタバウンラン同様唇形で、色は淡黄色。
花の付き方は、総状花序。
花は唇形なのだが、どれが上唇でどれが下唇なのか、私にはよくわからない。
花の下に伸びている細長い部分は「距(きょ)」だと思われる。
花の筒から長く伸びている「距」は、よく目立つ。
名前の元になっている細い葉は互生している。
葉柄は見当たらない。
細長い葉がそのまま茎に接着して、茎を抱かない付き方である。
写真のホソバウンランの草丈は60センチぐらい。
風が吹くと、細い葉と細い茎がシナシナと揺れ、その上の大きめの花がユラユラと揺れる。
その様を妖艶と感じるか、頼りないと感じるか。
もしかしたら、綺麗で華奢な外見を利用して人目を引こうとする態度が、妖艶ということなのか。
だが、頼りないと見せかけて、あっと言う間に増殖するふてぶてしさ。
妖艶な女と、帰化植物は怖い。
油断大敵草ぼうぼう。
花の形は、ランの花に似ているがランの仲間では無い。 |
花の拡大写真。 |
真上から見たところ。 |