ストップ(スイッチ)ボタンのイラスト
【「ストップ」ボタン。】 |
「CorelDRAW」の「ベベル」機能を使って、ストップスイッチのボタンのイラストを描いてみた。
「ベベル」機能は、「CorelDRAW」では「押し出し」に付属している機能だが、オブジェクトを「押し出し」しなくても「ベベル」効果を作成することができる。
ただしこの機能を使えるのは、閉じたオブジェクトと、「塗りつぶし」が適用されている
オブジェクトに限られている。
ビットマップには適用できない。
各部品を用意する
【各部品を描く。】 |
上図のように、「スイッチのプレート」「ボタンのリング」「ボタン」「STOPの文字」を、ツールボックスの「長方形ツール」や「楕円形ツール」で作っておく。
「リング」の内径が「ボタン」の外径になるように、「ボタン」の正円よりも一回り大きい正円を作り、その上に「ボタン」を複製した円を置き、プロパティバーの「背面オブジェクトを前面オブジェクで切り取る」をクリックして、ドーナツ状の「リング」オブジェクトを作る。
「STOPの文字」は「選択ツール」で選択し、「オブジェクト」>「曲線に変換」をクリックして「アウトライン化」しておく。
「ベベル」効果をかける
【オブジェクトを塗りつぶす。】 |
「ベベル」機能は、「塗りつぶし」を適用したオブジェクトでないと使えないので、「リング」と「ボタン」を上図のように、それぞれの候補色で塗りつぶした。
「プレート」の正方形は、「パワークリップ」用のフレームなので塗りつぶす必要はないのだが、一応、グレー色で塗りつぶしておいた。
【「ボタン」に「ベベル」効果をかける。】 |
メニューバーの「効果」>「ベベル」をクリックして、「ベベル」ドッキングウィンドウを開く。
「ボタン」を「選択ツール」で選択すると、「ベベル」ドッキングウィンドウがアクテイブになる。
上図のように「距離」にチェックを入れ、数値入力ボックスに適当な数字を入力。
「影の色」と「ライトのカラー」を指定し、その下の「強度」「方向」「高度」をそれぞれ適度に設定。
ドッキングウィンドウでの設定が終わったら「適用」をクリックして「ボタン」の仕上がり具合を確認する。
仕上がりが気に入らなければ、もう一度設定を調整し「適用」をクリックする。
【「リング」に「ベベル」効果をかける。】 |
「ボタン」と同様に、上図のように「リング」にも「ベベル」効果をかける。
「変形」でコピーと斜体効果
【トラ模様。】 |
工場の大型加工機械についているストップボタンのプレートは、注意力を喚起するために「トラ模様」であることが多い。
なので、イラストのプレートも「トラ模様」を採用。
「長方形ツール」で縦長の長方形を描き、その長方形を選択状態のまま、キーボードの「Ctrl」キー+「D」キーで複製を作る。
両者を上図のように吸着させ、黄色と黒色で塗りつぶす。
【「位置」ツールでコピー。】 |
メニューバーの「オブジェクト」>「変形」>「位置」をクリックする。
または、一見グレーアウトしているように見えるアイコン。
ドッキングウィンドウの右側についている「丸」のなかに「十」が入っているアイコン。
これは「素早くカスタマイズ」というコマンドのアイコンなのだが、マウスオンするとアクティブになる。
これをクリックして、表示された一覧表にある「位置」にチェックを入れる。
すると「変形」ドッキングウィンドウが開く。
「位置」ボタンをクリック。
「トラ模様」の部品を「選択ツール」で選択し、「位置」ドッキングウィンドウの項目を、上図のように設定して「適用」をクリック。
「トラ模様」の部品が連続コピーされる。
【「トラ模様」に斜体効果をかける。】 |
「トラ模様」に斜体効果をかけるために、「変形」ドッキングウィンドウの「斜変形」ボタンをクリック。
「トラ模様」全体を選択状態にして、Xの数値入力ボックスに「45」と入力。
Yは「0」のまま。
「コピー数」も「0」のまま、「適用」をクリック。
上図のように「トラ模様」に斜体効果がかかり、よりいっそう「トラ模様」らしくなった。
「パワークリップ」
【パワークリップ。】 |
あらかじめ作っておいた「スイッチのプレート」の正方形を「トラ模様」の上に置く。
おそらく、後で作った「トラ模様」の方が「重ね順」では「最前面」になっている。
「パワークリップ」機能で「トラ模様」を「スイッチのプレート」でクリッピングするためには、「スイッチのプレート」が「トラ模様」よりも「前面」でなければならない。
「スイッチのプレート」を「選択ツール」で選択し、キーボードの「Shift」キー+「PgUp」キーを押す。
この「CorelDRAW」のショートカットキー(「Shift」+「PgUp」)は、「オブジェクト」>「重ね順」>「レイヤの最前面へ」をクリックした場合と同じ結果を生じさせる。
また、プロパティバーの右側に表示される「レイヤの最前面へ」ボタンをクリックした場合と同じである。
さて、「パワークリップ」の使い方をおさらいしよう。
- まず、「パワークリップ」される方のオブジェクト(ここでは「トラ模様」)を「選択ツール」でアクティブにしておく。
- 次に、「オブジェクト」>「パワークリップ」>「フレーム内に配置」をクリックする。
- すると、マウスポインタが黒塗りの矢印に変わるので、そのポインタでフレーム(ここでは「スイッチのプレート」)内をクリック。
- 上図のように「パワークリップ」が実行される。
「CorelDRAW」の「パワークリップ」は、クリッピングした後でも、コンテンツ(オブジェクト)にいろいろな変更を加えられるので便利である。
また、「パワークリップ」フレームに、別のコンテンツを追加することもできる。
また、「パワークリップ」フレームに、別のコンテンツを追加することもできる。
【部材を中央揃えで配置する。】 |
「STOP」の輪郭を消去し、白で塗りつぶす。
「STOP」と「ボタン」と「リング」を「整列」ツールで上下左右中央揃えにし、「オブジェクト」>「グループ」>「オブジェクトのグループ化」をクリックして三者をひとつのグループにする。
スイッチボタンに立体感をもたせるために、これに「ドロップシャドウ」効果をかけて、下図のようにイラスト完成。
イラスト完成
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