公園のフジの木から出ているキノコは天然のエノキタケか?
雪をかぶったキノコ |
11月22日のキノコの状態
22日に愛犬の散歩で公園に寄ったら、パーゴラに絡んでいるフジの幹からキノコが出ていた。幹の上の方は、なかば雪におおわれながら顔を出している状態。
このフジからキノコが出ているのを見るのは初めてである。
じっくり見たら、どうやら天然のエノキタケに似ている。
天然のエノキタケは、以前金木の山で採ったことがあり、私には馴染みのキノコ。
おいしい食菌である。
雪のなかからこんにちは。 |
キノコの傘裏のヒダの様子がエノキタケに似ている。
全体の雰囲気もエノキタケ。
と言っても、スーパーで売っている栽培物の白く細長いエノキタケしか見たことがない人にはピンとこないかもしれませんが。
天然のエノキタケのいちばんの特徴は、柄(茎)にある。
柄の表面は、細かい毛で被われて、ビロードの感触。
柄の色のポピュラーなスタイルは、柄の上部が茶色。
それが下に行くほど色が濃くなり、柄の根元は黒褐色になる。
柄全体が黒いビロード状の場合もある。
柄全体が黒いビロード状の場合もある。
これが、エノキタケの同定の目安。
次に特徴があるのは傘の裏のヒダ。
色は白色から乳白色。
ヒダの間隔は密ではない。
よく見ると、大きなヒダの間に小さなヒダがある。
よく見ると、大きなヒダの間に小さなヒダがある。
これも、エノキタケを同定するときに注意する点である。
さて、このフジの幹についたキノコはというと、ヒダの特徴はエノキタケに酷似している。
問題は、いちばんの決め手である柄の特徴。
柄の表面を細かい毛が被っているかどうかは、ちょっと確認しがたい。
毛があるような無いような・・・。
柄の色については、黒い部分がない。
柄の色は、一様に茶色である。
株の中には黒っぽい柄の個体もあるにはあるのだが。
過去に採ったことのあるエノキタケは、柄がすべて黒いビロード状だった。
というか、そういうキノコでなければエノキタケと認めていないのが私の選択基準であった。
このフジの木のキノコは、はたしてエノキタケであるのかどうか。
インターネットで検索して、写真を調べてみると、柄の色がこのフジのキノコに似たエノキタケもたくさんあった。
柄に細かい毛が生えていて、柄の色が茶色から黒っぽい茶系なら、ほぼエノキタケに間違いなしということなのだろう。
であるから、柄の色に関して言えば、このキノコがエノキタケであってもおかしくはない。
エノキタケに似たキノコに、猛毒のコレラタケがある。
コレラタケのヒダの色は、傘の色とほぼ同じである。
これがエノキタケとコレラタケを見分けるポイントのひとつ。
コレラタケは、傘の中央部に突起のような膨らみがあるものもあり、これが判別のポイントであるが、膨らみの無いものもあるので要注意である。
なお、コレラタケの傘の表面は平滑だが吸水性がある。
傘が湿っている時は暗褐色で縁部に条線が見える。
さて、このフジの幹についたキノコはというと、ヒダの特徴はエノキタケに酷似している。
問題は、いちばんの決め手である柄の特徴。
柄の表面を細かい毛が被っているかどうかは、ちょっと確認しがたい。
毛があるような無いような・・・。
柄の色については、黒い部分がない。
柄の色は、一様に茶色である。
株の中には黒っぽい柄の個体もあるにはあるのだが。
過去に採ったことのあるエノキタケは、柄がすべて黒いビロード状だった。
というか、そういうキノコでなければエノキタケと認めていないのが私の選択基準であった。
このフジの木のキノコは、はたしてエノキタケであるのかどうか。
インターネットで検索して、写真を調べてみると、柄の色がこのフジのキノコに似たエノキタケもたくさんあった。
柄に細かい毛が生えていて、柄の色が茶色から黒っぽい茶系なら、ほぼエノキタケに間違いなしということなのだろう。
であるから、柄の色に関して言えば、このキノコがエノキタケであってもおかしくはない。
エノキタケに似たキノコに、猛毒のコレラタケがある。
コレラタケのヒダの色は、傘の色とほぼ同じである。
これがエノキタケとコレラタケを見分けるポイントのひとつ。
コレラタケは、傘の中央部に突起のような膨らみがあるものもあり、これが判別のポイントであるが、膨らみの無いものもあるので要注意である。
なお、コレラタケの傘の表面は平滑だが吸水性がある。
傘が湿っている時は暗褐色で縁部に条線が見える。
しかし、乾けば中央部から縁部に向かって淡色となる。
この吸水性のため、傘の中央部と縁部で色の濃淡があらわれる。
エノキタケは傘の表面に粘性が見られる場合があるが、コレラタケは湿っていても粘性は無い。
それと、コレラタケの柄の色は、淡黄土色ないしは、淡粘土色である。
慣れていれば、エノキタケとコレラタケの違いは容易に見分けられるという。
しかし、私はコレラタケを見たことがない。
なので、今回のフジの幹のキノコを、これはコレラタケでは無いという自信は無い。
エノキタケは、ナメコのように深山のキノコではなく里のキノコである。
庭の、柿の木の切り株から出たり。
それぐらい人間の生活の場のすぐ近くで発生したりするキノコである。
また発生時期は、秋の終わりごろから冬を経て、初春の頃まで。
他のキノコが出なくなるころ、ようやく出始めるキノコなのだ。
エノキタケは、雪の下からでも出てくるので、ユキノシタという別名があるほど。
そういう訳で、疑問を残しながらも、この日はフジの幹のキノコは、エノキタケである可能性が高いと感じたのだったが・・・。
(下へ続きます。ここまでお読みいただいたのなら、写真群の下にある記事もお読みください。)
それと、コレラタケの柄の色は、淡黄土色ないしは、淡粘土色である。
慣れていれば、エノキタケとコレラタケの違いは容易に見分けられるという。
しかし、私はコレラタケを見たことがない。
なので、今回のフジの幹のキノコを、これはコレラタケでは無いという自信は無い。
エノキタケは、ナメコのように深山のキノコではなく里のキノコである。
庭の、柿の木の切り株から出たり。
それぐらい人間の生活の場のすぐ近くで発生したりするキノコである。
また発生時期は、秋の終わりごろから冬を経て、初春の頃まで。
他のキノコが出なくなるころ、ようやく出始めるキノコなのだ。
エノキタケは、雪の下からでも出てくるので、ユキノシタという別名があるほど。
そういう訳で、疑問を残しながらも、この日はフジの幹のキノコは、エノキタケである可能性が高いと感じたのだったが・・・。
(下へ続きます。ここまでお読みいただいたのなら、写真群の下にある記事もお読みください。)
幹の割れた溝から発生している。 |
ヒダの様子もエノキっぽい。 |
幹の下の方は株状に発生。大きなヒダの間に小さなヒダが見える。見れば見るほど美味しそうなキノコ。
|
柄(茎)の色がいまいち。 |
フジの絡まるパーゴラ。手前の幹のこちら側にキノコがついている。 |
11月27日のキノコの状態
公園のパーゴラでキノコを発見してから5日経った。
今日(27日)、また公園へ寄ってみた。
今日(27日)、また公園へ寄ってみた。
すると、例のキノコは、全体的に傘の色が黒っぽく変色している。
水分を吸って色が濃くなっている状態に見える。
傘の表面にヌメリ感は無く、平滑感が目立つ。
あんなに美味しそうだったのに、今日のキノコの外観は不味そうな印象に変わってきている。
昨日は雨模様だった。
雨に濡れて傘が変色しているということは、このキノコはコレラタケのように吸水性があることになる。
それに、湿っているせいなのか、22日には見えなかった条線が傘の縁にあらわれている。
雨に濡れて傘が変色しているということは、このキノコはコレラタケのように吸水性があることになる。
それに、湿っているせいなのか、22日には見えなかった条線が傘の縁にあらわれている。
22日には、エノキタケと同定しかけたのだが、今日の観察で、いまいち不明となってきた。
エノキタケに似たキノコが雪の降るこの時期に発生したら、それはエノキタケであると言いたいところだが、正体は不明。
キノコ採りは食中毒を伴う危険な遊び。
確信があってもミスを犯してしまうのがキノコ採りなのである。
毒キノコの中には、致死性の毒をもったキノコも数多く存在している。
採り慣れたキノコであっても、採集の現場で何か違和感を覚えたら、そのキノコは採らないことが肝心。
そういう思いを強くした「公園のキノコ観察」であった。
エノキタケに似たキノコが雪の降るこの時期に発生したら、それはエノキタケであると言いたいところだが、正体は不明。
キノコ採りは食中毒を伴う危険な遊び。
確信があってもミスを犯してしまうのがキノコ採りなのである。
毒キノコの中には、致死性の毒をもったキノコも数多く存在している。
採り慣れたキノコであっても、採集の現場で何か違和感を覚えたら、そのキノコは採らないことが肝心。
そういう思いを強くした「公園のキノコ観察」であった。
傘の縁に条線っぽいものが見える。 |
ヒダの色は変色していない。 |
すっかり不味そうな色具合に変わってしまった。 |