草かと思っていたらキササゲという名の木だった
キササゲの花。 |
愛犬の散歩の途中で見つけた植物。
住宅街の側溝から生えていた。
背丈は2メートルぐらい。
ずいぶん背の高い草だなと思って写真を撮ったのだが、インターネットで調べてみたら木だった。
キササゲというノウゼンカズラ科の樹木だった。
背丈が15メートルぐらいにまで伸びる高木であるというから驚きだ。
側溝から生えているから草だと決めつけて、幹に触らなかった。
大きな葉っぱに隠れていたので、木の幹とはわからなかった。
先入観念に惑わされずに、幹に触っていれば、木であることに気がついたはずである。
花の色は黄白色(おうはくしょく)で、直径2~3センチ程度。
内側に紫色の斑点があって、よく見ると美しい花である。
円錐花序のように集まって咲いていて、一個一個の花の形は漏斗状もしくは唇弁状である。
唇弁状の花といえば、マメ科の植物によく見られる花冠である。
キササゲも大角豆(ササゲ)のような果実がつくのでキササゲと呼ばれているのだが、マメ科ではない。
ノウゼンカズラ科にも細長い豆鞘状の実ができる。
キササゲは、秋になると30センチぐらいの細長い果実を実らせるという。
豆鞘(蒴果)は晩秋に裂けて種が飛び出す。
種子の発芽率が非常に高いとされているので、こんな側溝でも育っているのだろう。
この側溝のキササゲが大木に育つことはないだろう。
道路に枝を伸ばして、だいぶうるさい感じに育っているので、おそらく盆前には刈られてしまう運命と思われる。
秋にこの場所で、キササゲの細長い果実を見ることはないのだ。
桐を思わせる大きな葉。 |
立ち姿。 |
葉は対生と3輪生。 |
円錐花序の花の上の蕾。 |