城好きに加え、巨木好きにも注目されるかもしれない七戸城跡の巨木たち
北館方面への入口にある丸太を模した七戸城跡の看板。巨木をイメージしているのか。 |
14世紀後半に南部氏が築城したとされている七戸城跡を見物した。
七戸城跡の所在地は、青森県上北郡七戸町七戸字貝の口。
七戸城は当時「柏葉(かしわば)城」の別名を持っていた。
それにちなんでか、現在では柏葉公園として園内が整備されている。
芝生広場や遊具、展望台や日本庭園などがあって、史跡と町民の憩いの場が共存している。
子ども達が公園内で遊んでいる。
親子連れが散歩を楽しんでいる。
七戸町の柏葉公園は、そんなのどかな史跡である。
七戸城跡は、城好きの方が史跡を楽しむには充分な広さを持っている。
1941年に、指定面積が約9万5千平方メートルの広さで国の史跡に指定されている。
土塁や郭や堀などが広範囲にわたって残っており、城好きにはたまらない史跡となっている。
だが私は、史跡よりも史跡内に点在している多くの巨木に驚かされた。
公園内には多数の巨木がそびえていて、七戸城跡は巨木好きな方にもたまらない公園であると感じた。
標高40mの丘陵地に立地している城跡地には、様々な樹種の大木があって、好奇心を刺激された。
なかでもモミの木がすごい。
このモミは、環境庁の「日本の巨樹・巨木林データベース」というサイトによると、樹高が45m(実測)もあるという。
幹周りは560cm。
樹齢は、三百年以上とのこと。
七戸城跡のモミは、城の周囲の三百年の歴史を目撃しながら生きてきたのだろう。
このモミの木も、生きている史跡と言えるのではないだろうか。
ナラの大木もあるらしいが、これは時間がなかったので見逃した。
ナラ※とされている木がカシワだったら、「柏葉城」の名前の由来であった可能性がある。
(※:ナラという樹木はない。ナラは、コナラ、ミズナラ、アベマキ、クヌギ、カシワ、ナラガシワの総称。一般的には、ミズナラやコナラがナラと呼ばれることがある。)
残念なことに、公園内に点在する大木に名札(樹種名)がついていない。
これだけの巨木がそろっているのに、樹種名看板が無いのはもったいないことだ。
樹種名の表示を整備すれば、柏葉公園は史跡公園としてだけではなく、青森県内に特異な「巨木公園」としても注目されるに違いない。