高田大岳北面尾根半分弱と雛岳北面尾根半分弱を散策
ジオグラフィカのトラック。 |
前回の高田大岳北面ルンゼ右尾根の偵察山行の途中で眺めた、ルンゼ左尾根を散策した。
山行中、怖いぐらいに吹き荒れた強風は、止むことがなかった。
小沢を五本ぐらい越えたが、沢ごとに、岸のヤブや地面が露出し始めている。
そのおかげで、残雪で埋まった個所を見つけるためのウロウロ歩きが楽しめた。
緩い弧を描いて、残雪で埋まった沢越えポイントを見つけた嬉しさ。
雪解けが進めば進んだで、新たな楽しみを見つける。
それがスキー散策の面白いところ。
そんなことを楽しめるほど、まだ少し、残雪に余裕がある。
標高1080mぐらいまで登ったら、強風に乗って西のほうから黒雲が押し寄せ、小雪が舞い出した。
高田大岳北面の、えぐれ姿が荒涼としている。
気温も低く、風にあおられて体温が下がりそう。
残雪はまだまだ上のほうに続いていたが、高齢ゆえ撤退。
高齢ゆえというのが、このごろの私の行動基準になっている。
雪が良かったので撤退滑降は快適だった。
舌状台地を滑り降り、沢を越え雛岳北面の麓まで一気に下りた。
黄砂の影響で滑りにくいということはなかった。
ザラメ雪が良いので、このまま帰るのはもったいない。
高齢ではあるが、まだ体力は残っている。
そこで、ふたたびシールを装着して、雛岳北面を散策登高。
200mぐらい高度を上げると、標高940mあたりに、森の中の開けた残雪斜面を見つけた。
一帯は、冬山世界と春山世界が混在している。
まるで隠れ家のような、郷愁ただよう山景色。
初めての場所なのに、懐かしい思いが湧いてくるのはなぜか。
山にいると、時間は山(未来)から現在に流れてくるのかもしれない。
だから、到達した場所が懐かしい。
などと空想しつつ。
笹薮を背に、ブナの根元でのんびり休んだ。
ここからの滑降も、雪が良くて、スキーが走る走る。
いよいよ残雪が消え、落枝が増える季節に入った。
山麓の雪消えが急ピッチで進んでいるが、雛岳・高田大岳北エリアで、もうちょっと楽しめたらよいなあ。
残雪が減って、ブナの落枝が増えた雛岳山麓。 |
雛岳の西面を眺めながら開けた斜面を登る。 |
最後の沢越え。標高850mあたり。 |
舌状の台地も、ブッシュが目立つようになった。 |
高田大岳北面。ここから見るとルンゼというよりも、素人目には爆裂火口のように見える。 |
この先のルンゼ左尾根1080m地点から滑降。 |
雪が良いので、あっという間に舌状の台地まで滑り降りた。 |
雛岳北面を標高730mあたりから登高開始。 |
登るほどに、だんだん開けてきた。 |
標高940mあたりに開けた急斜面を見つけた。 |
比較的落枝の少ない沢筋の斜面を滑り降りた。 |