箒場から高田大岳北面ルンゼ右尾根1231mまで偵察
今日のトラック。ジオグラフィカより。 |
きのう降雪があった八甲田山。
噂によると、深さ15センチほどのパウダーだったとか。
青森市内もずいぶんと冷え込んだ。
そして今日は、晴天を約束された日。
高田大岳北面の偵察に出かけた。
この時期の、一日置いた新雪はスキーが滑らない。
板に突っかかる雪質であることが多い。
ストッパーとか「板つかみ」とか、スキーヤーに罵られる雪なのだ。
なので今日は、滑降よりも偵察に徹した。
板が7センチぐらい沈むラッセル。
重めの新雪の下にモナカが潜んでいたりするとさらに沈む。
雛岳の西側裾の緩斜面を、コンパスを合わせてのんびり登った。
沢にはまだ雪が乗っていて、傾斜の緩い個所を選べば容易に越えられる。
そんな沢を三本越えて、高田大岳北面の尾根から下りている広い緩斜面に出た。
この広大な舌状の台地がすばらしい。
ストーンサークルを作って、踊りたくなる。
なんの脈絡もないが、縄文風景を空想してしまった。
台地の向こうに高田大岳北面の厳しい姿。
それを間近に見るためにここまでやってきた。
高田大岳北面ルンゼと呼ばれている大きな縦溝の侵食谷(?)を見物して、しばし溜息。
ルンゼの左側(スキーヤーズレフト)の尾根を眺めたり。
ルンゼ左尾根の、長く延びているなだらかな斜面は、なかなか良さそうだ。
ルンゼ右側(スキーヤーズライト)の尾根の滑走面を探しながらダケカンバの林の中を登ったら、林の東側に広めのオープンバーンがあった。
到達点は標高1231m。
オープンバーンは山頂に向かって雪面が続いていたが、今日はここまで。
滑り難い雪の場合は無理をしないこと。
独り歩きの老人の鉄則。
あいにくオープンバーンの写真は撮り忘れた。
ゆっくりとランチ休憩をとった後、滑った。
3ターンまでは良かったが、そのあとはダメ。
転びはしなかったが苦労した。
ザラメと「うらなり新雪」のマダラ斜面。
グレイ色のザラメは走る。
見た目はきれいだが、変質した白雪は止まる。
そのたびに上体がガクガク。
滑降技術が未熟で、しっかりと板に乗れないので、太腿がパンパン。
景色を眺め眺め、安全第一でゆっくりと下った。
高田大岳は、四方八方面白そうなトコだらけ。
ロケーションも、なかなか良し。
ひとシーズンを高田大岳に費やしてもいいぐらい。
おかげで今日の景色の残像が幻影となって、就寝後の夢のスクリーンに映りそうだ。
スタート地点。昨日の新雪でブワブワ。 |
最後の小沢を越えて、広大な舌状の台地をめざす。 |
木立越しに眺める雛岳西面のスイカ模様。 |
赤倉岳の大斜面を眺めながら舌状の台地をめざす。 |
舌状の台地から、ダケカンバとアオモリトドマツの林の中へ。下方向を眺める。 |
ハイマツとダケカンバのヤブを漕いで、侵食谷(ルンゼ)を眺める。 |
ふたつの縦溝の谷が、細い中尾根を挟んでいる。 |
ルンゼの左(スキーヤーズレフト)尾根を眺める。なだらかで良いなぁ。崖の壁から雪庇崩れの雪崩が垂れている。 |
左尾根中間。奥は赤倉岳の大斜面。 |
左尾根下部はますますなだらか。良いなぁ。 |
ルンゼ右尾根を滑り、舌状の台地にトラバースする。 |
舌状の台地をやっと滑る。 |
ゴールが近い湿原の広場から雛岳の北面を眺める。高田大岳の北面も右側にチラリ。 |