雑談散歩

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平沢遡行から大毛無山南尾根へ

大毛無山ルート概略図(これはガイドマップではありません。これは、私が行った試行的ハイキングの行程の概略であって登山ルートを指示したものではありません。)

平沢林道を歩いて後、ルートを林道から平沢に移し、沢を遡行して大毛無山南尾根を目指してみた。

青森市内は快晴だったが、滝沢付近は曇り。
めざす大毛無山南尾根は濃いガスに被われていた。

今日の忘れ物は、カメラのバッテリー。
カメラはウェストバックの中に持参したが、バッテリーは家の中で充電しっぱなしという有様。
従って、残念ながら今日の記録写真は無い。
こういう日に限って、たくさんの心地良い風景に出くわすことになる。

そのほか、タープとライターも忘れた。
登山ルートではない、人の行かない山域を単独ハイキングするのだから、必要な装備は忘れたくないもの。
特に今日のような雨模様の天候では、タープは必需品。
遭難したら、タープとライターは、尚必需品。

装備が不足状態で山に入っていることを心に留めて慎重に歩いた。

08:45
みちのく有料道路料金所手前の駐車帯を出発。

09:14
平沢林道の尾根斜面への登り口から移動して平沢に入る。
5分位歩くと、水量の少ない沢の沢床は、玉砂利とゴロ石から岩床に変わった。
進路右手にヒバの林が見える。
帰りに気付いたことだが、このヒバの林の中を平沢に沿って真新しい伐採道が作られてあった。
帰りは、沢の側に伐採道のあるところは、その道を利用して歩いた。

09:24
落差1.5メートルほどの小滝。
歩くのに快適な岩床が続いている。

09:39
沢の分岐。
右手の沢へ進む。
地図では、右手の沢が平沢の本流となっている。
沢床はゴロ石になったり平らな岩床になったり。

09:46
2段の滝。
下の滝が落差1.8メートルほど、上の滝が落差1メートルほど。
その上は落差50センチほどの、段々の小滝が4個。

09:53
平らな岩床の岩が白い色に変わって、気持ちよく歩いていたら、3メートルほどの滝が行く手をふさいでいる。
滝の下は、深さ70〜80センチほどの小さな滝壺と、小さな岩畳の広場になっていて、なかなか気分が良い。
この滝は手がかり足がかりが豊富なので楽に乗り越えられる。
滝を越えると沢は狭まって、細い木の枝が被いかぶさったりしている。
右手は急斜面のヒバの林。

この場所が重要なポイントになろうとは、このときは知るはずも無い。

だんだん狭まって行くような沢を遡上すると、落差2メートルぐらいの断崖型小滝。
その上に、緩い傾斜の小滝。
その上は滑滝とゴロが交互にあらわれる。

10分ほど歩くと2段の滝。
下が2.5メートル、上が1.5メートルほど。

10:22
沢の流れの両側に一個ずつ、高さ3.5メートルほどの岩がゲートのように置かれている。
右手が、沢沿いにヒバの林、奥はヒバとブナの混交林となっている。
尾根斜面の傾斜が緩くなっているので、ここから、尾根を登ることにした。

少しでも大毛無山に近づこうと、北寄りの斜め登りを続ける。
林の下は薮も無く開けていて、歩きやすい状態になっている。
ブナとヒバの混交林の中を30分ほど登ると斜面は緩くなった。
高度計を見ると、高度500メートルを示している。
ここから進行方角を直登ぎみに変更。

しばらく登ると、斜度が急になり、背の低い笹の薮になった。
笹薮ではあるが、空いているので歩きにくいことは無い。

11:24
樹木の間隔が広いブナの森。
まるで八甲田の森の様である。
ブナの木も、幹が太いものが多い。
斜度はやや緩くなって、林床は公園のようにスッキリしている。
広い斜面で、灌木も笹薮も無いので、ジグザグにゆっくり登ることができた。
有雪期はすばらしいスキーコースになると思う。

11:50
大毛無山南尾根のピークに到着。
高度計は710メートルを示している。

稜線上は、胸位までの笹薮だったり、背の低いチシマザサの薮だったり。
灌木もあるが、稜線上を歩くのは、そんなに困難ではないようだ。

稜線はガスがあって視界が利かない。
東からの風が冷たく、涼しさを通り越して寒いぐらい。
ずうっと顔の周りを飛び回っていたヤブ蚊や小蠅がどこかへ飛び去ってしまった。

12:13
小休憩の後、下山開始。
今度は、進行方角を南寄りにとって、できるだけ平沢林道に近づこうと斜めに下山する。
進行角度を290度に設定して下る。
急斜面で、灌木や笹類が多いが、薮こぎというほどでは無い。

12:54
灌木を避けながら斜めに下っているうちに、伐採道らしきものを発見した。
山側が削られていたり、谷側に石を積んで土留めをした跡があったりで、間違いなく人工の道である。
もう利用されていないので、灌木の枝が被いかぶさっている箇所もあって快適な道とは言えないが、斜面を下るよりは水平に近い道を歩くのがはるかに楽である。

ところどころ道を見失いそうな箇所もあったが、注意深く歩いて、発見地点から沢までの伐採道跡を全て確認した。

沢の音が大きくなるに従って、下の方にヒバの林が広がっているのが見え始めた。

13:24
辿り着いた地点は、白い岩床と3メートルの滝がある、雰囲気の良いあのポイントだった。
伐採道跡の導入部は解りにくそうだったので、ヒバの小枝に赤いビニールテープを巻いて目印とした。

ヒバの林は急斜面になっているが、テント一張りなら張れそうな平坦な場所もあるので、野営するならここだと思った。
このコースでの有力なテン場候補地である。

滝下の、気分の良い石畳の上で遅いランチ。

13:55
休憩の後出発。
沢を下りながら、ミズを一握りお土産に頂戴した。
初めの方で書いた通り、沢沿いに伐採道ができているところは、そこを帰り道に利用した。

14:21
三面護岸された沢から上がって、平沢林道に移動。
砂利道をのんびり帰路についた。

14:50
駐車場に到着するやいなや、大粒の雨。
良いお湿りである。
残念ながら、青森市内は終日晴天で、お湿りは無かったようだ。
市内に入ると残暑の厳しさを思い知った。
今日体験した、大毛無山南尾根の涼風が懐かしい。


今日の偵察山行で伐採道跡を見つけたのは大きい収穫だった。
沢コースの概要もだいたい解った。

次回は伐採道跡を登り詰めて稜線に到達し、出来るなら大毛無山の山頂を踏みたいものだ。

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