2015/04/08

寒の戻りにめげず、コブシが毛皮のコートを脱いで開花中

コブシの花が開き始めている。
公園のコブシが、開花しそうである。
ふっくらとした毛皮のコートの先から白い顔をのぞかせている。

コブシは、桜よりも一足先に咲く。
白い可憐な花びらが開くと、桜の開花も間近になる。

コブシの冬芽は、毛皮のコートをまとっていて、温もりが感じられる。
それが、早春に襟元を開いて、咲き始める。
冬季の終焉と春の到来を告げる花なのだ。

この花も、ソメイヨシノ同様、開葉より先に開花する。

この公園のコブシの木の背後には、ヒマラヤスギ並木がある。
ヒマラヤスギの深緑の葉をバックに、コブシの純白の花が咲くと、かなりの見ごたえがある。

春の始まりの時に、雪を思わせる純白のコブシの開花。

今朝、東京都心や関東地方に雪が舞ったという。
青森県の弘前市にも雪が降った。

季節は行きつ戻りつ。
その歩み方が、春の到来を際立たせるのだろう。

コブシの白い花は、雪の名残か、春を書き込む白紙のノートか。
早春に咲く純白の花を見上げる人の気持ちは様々。

満開のコブシの下を通ると、ときどき、甘い香りを感じることがある。
冬中、毛皮の中に隠し持っていた春の香り。
枝の折口からも、コブシの強い香りが放たれる。

この香りが、春の到来を実感させる。
そう実感したとき、冬はもう、はるか遠くに過ぎ去っている。

春の陽気は、人々をハイな気分に押し上げる。
冬の記憶は、冬が来るまで思い出せない。

斧入れて香におどろくや冬木立
与謝蕪村

蕪村が斧を打ち込んだのは、コブシの木だったのかもしれない。
そう思いながら、コブシの枝の香りを嗅ぐと、冬の記憶が蘇る。
自然に対して好奇心を抱いていれば、季節の記憶は、いつだって新鮮だ。

青森市では、寒の戻りにめげず、毛皮のコートを脱いでコブシが開花中。

コブシの蕾。

小枝の先に、コブシの蕾。

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