2015/07/18

なんとびっくり、これがキイチゴの蕾だったとは、エビガライチゴという山のキイチゴ

エビガライチゴの葉
エビガライチゴ。
先日の山行で見つけた植物の名前がようやくわかった。
この赤紫の毛の生えた物体は果実なのか花なのか、不思議に思っていたのだった。
ひょっとしたら、食虫植物かと思ったり。

ネットでいろいろ調べたら、なんとキイチゴの一種だった。
エビガライチゴという名前のキイチゴ。
葉の裏が白いので、ウラジロイチゴとも呼ばれている。
立ち姿。茎は棘と毛だらけ。ちょっと葉が反っていて、白い裏が出ている。
写真の物体はまだ蕾らしく、花はこれからのようだ。
花が終わったら赤いイチゴ状の集合果をつける。
キイチゴの中では、もっとも多くの実をつける種であるという。

そのうち、エビガライチゴの果実にも出会うことだろう。
滝沢の山を歩いていると、こういう発見が多い。
巨大なオオイタドリも、そのひとつ。

山が豊かであるということは、山の自然が豊かであるということ。
自然が豊かであるということは、山の植生が豊かであるということだろう。
「植生が豊か」とは、多様な植物が生い茂り、しかも個々の種の個体数が豊富であるということ。

私が滝沢の山に豊かさを感じるのは、個体数を調査したからではない。
漠然とした印象である。
いろんな山を歩いているハイカーの勘みたいなもの。

しかし、本当に植生が豊かなら、その植生の豊かさに依存して暮らしている動物が多くなければならない。
カモシカやクマの糞は目撃したことがあるので、それなりにこの山で暮らしているのだろう。

同時に、山に依存して好奇心を満たそうと歩き回る私のような人間もいる。
それぞれがそれぞれの山を歩いている・・・と良いのだが。

エビガライチゴという山のキイチゴに触れて、この山の豊かさに触れたような気分になった。
ところでエビガラって何だろう。
赤紫の毛の生えたガク片や、赤紫色の幹にある毛とか棘は、エビというよりも茹でた毛ガニを連想させる。

そういえば昔、生まれ育った津軽の村には、サワガニとか川エビがいたものだった。
自然が豊かであるとは、多くの生物が生息できる環境であるということ。
かつての平沢にはイワナが泳いでいたが、下流域の三面護岸工事で姿を消してしまった。

案外、この山の豊かさは姿を消しつつあるのかもしれない。
市民の目に触れる里山はビオトープとして注目されているが、滝沢地区のような奥山はどうだろうか。

林野庁のサイトに「森林の有する多面的機能」というページがある。
そこには「森林は、生物多様性の保全、土砂災害の防止、水源のかん養、保健休養の場の提供などの極めて多くの多面的機能を有しており、私たちの生活と深くかかわっています。」とある。

また、さまざまな側面からの「森林の機能一覧」が、項目として示されていて面白い。
各項目について具体的に考えてみることも、森を歩くことと同様に興味深い。

エビガライチゴという山のキイチゴに触れて、この山の豊かさに触れたような気分になったのだったが、本当に豊かなのかどうかは専門家ではないからわからない。

エビガライチゴがあり、ブナの古木があり、ヒバの原生林ぽい木立があり。
その一方で、林道建設のために山肌が削られ、三面護岸された沢があり。

この山で、自然と人工物との混在の様子を見ることも興味深い。

葉の拡大写真。
まるで雛鳥の頭みたいなエビガライチゴの蕾。

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