2016/08/05

青森市松森3丁目の大木「エゾエノキ」がすばらしい木陰をつくっている

エゾエノキの大木
今日の青森市は、この夏一番の暑さ。
本日の最高気温は、33.4℃を記録。
用事で青森市松森を通ったら、涼しそうな木陰を見つけた。
というよりも、大木の樹影を見つけたのだった。

桜川地区から駒込川に架かった松桜橋を越えて松森地区に入ると、すぐ左手の大きな木が目についた。

どうして今まで気がつかなかったのだろう。
そんなに頻繁に通る道ではないが、時折は通る道なのである。
で、用事の帰りに立ち寄って写真を撮った次第。
エゾエノキの標示看板。
樹皮は、大きな岩のように灰色。
幹に横縞の斑模様が所々。
象の皮膚のような、特徴的な横皺も見える。
どっしりとした印象の幹は、いかにもエノキらしい。
 
エノキは、大きくなると枝を横に広げて、一本の木で広い木陰をつくってくれる。
写真のエノキは、住宅街に立っているので横に張り出した枝は剪定されてしまったのだろう。
ズングリとした印象だが、その太い幹がつくってくれる木陰は涼しそうである。
エノキの漢字表記は「榎」、木へんに夏である。
文字通り、夏が似合う木だ。
炎天の光を一身に受けて、周囲に、憩いの日陰をもたらしている。

自動車道路に向いた幹の根元に「エゾエノキ」と書かれた標示板が立っている。
標示板には「北海道から九州の深山に生え、ヤドリギがよく寄生する落葉高木。果実は秋に黒塾します。」と書かれている。

果実は秋に熟れるが、エゾエノキの実はエノキと違って食用には向かない。
あと、エノキとエゾエノキの違いは葉にあらわれている。
エノキは、葉の先端から3分の1ないしは半分ぐらいまで鋸歯がある。
あるいは、ほとんど全縁に近いものもあるという。
これに対して、エゾエノキは、下の写真のように、鋸歯が葉の3分の2以上に渡っている。
この葉を見ると、この木が標示板の通り、エノキではなくてエゾエノキであることがわかる。

エゾエノキの葉の拡大写真。鋸歯が3分の2以上に渡ってついているのがわかる。
江戸時代に、主要街道の一里塚にエノキが植えられたとのこと。
エノキは成長が早く、大きく枝を茂らせ、よく根を張るので、塚の土盛りを崩れにくくしていたと言われている。
また大きな樹形が目印には最適だったのだろう。

写真の木がある場所を、街道は通っていない。
この木の立っている草むらも一里塚では無い。
松桜橋の東側の袂近くに小さな墓地があって、その墓地の東側が簡素な公園になっている。
エゾエノキの大木は、この小公園の一角に立っている。
昔、松森地区が集落だったころ、松桜橋も架かっておらず松桜橋の通りも無かったという。

私の想像では、このあたり一帯は原っぱになっていて、その原っぱに集落の共同墓地があったのではあるまいか。
現在残っている墓地は、往時の名残と思われる。
このエゾエノキは、その頃の墓地の目印となっていたのかもしれない。
今は、簡易な柵に囲まれて標示板が立っているだけ。
この立派なエゾエノキの「由緒書き」や「説明書き」は立っていない。

目測だが、幹周は4.5m~5mぐらいかと思われる。
青森市内では、貴重な大木ではないだろうか。
あまり人に知られることもなく、松森3丁目の一角にひっそりと立っているエゾエノキの大木。
この地の変遷を静かに見下ろしている。

エゾエノキの、がっしりとした幹。

幹が途中から3本に分かれている。

エゾエノキの樹影。

木漏れ日。

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