雑談散歩

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情報収集が目的の勧誘電話と、それに対する私の対策

増加する勧誘電話

このごろ勧誘電話がうるさいと感じている方もいらっしゃることでしょう。
その勧誘電話は、迷惑電話であることが多い。
なかでも、「〇〇というNTT東日本の代理店の者です。」で始まり、「通話料金を今よりもお安く出来ますよ。」という文句で切り出されるセールス電話が、比較的多い。
ほとんどの家庭に電話が備えられている現在、勧誘者にとって電話セールスの対象としての私たちは「一大マーケット」なのだろう。
そういう勧誘電話が年々増えていると、この頃感じている。
しかも、電話会社の一次代理店ではなく二次代理店のような業者が増えている。
彼らの対応は、一次代理店よりも更なる迷惑ぶりを発揮している。

「NTT東日本」を堂々と名乗る代理店

注意が必要なのは、NTT東日本の代理店なのに、「代理店ではございません。NTT東日本お客様サービス窓口からの電話でございます。」と名乗る業者もいること。
NTT東日本が正式に委託している業者なら、「NTT東日本」を名乗っても良いということらしい。
私にかかってきた電話では、「NTT東日本の社員ですか?」と尋ねると、「はいそうです。」としれっとした口調で応えていた。
押し付けがましい「Wi-Hiルーター」設置のセールスなので、おかしいと思ってネットで電話番号を検索したら、口コミが悪評ばかりの代理店だった。

勧誘と質問

勧誘電話に対して、私たちは早く電話を切ろうとする。
話を聞くのは面倒くさいし、どうせ得なことは無いと思っているからだ。

すると勧誘者は、セールスをやめて質問に切り替える。
「ご家族は何名ですか?ご家族全員携帯電話を持っていますか?」とか。
「ひかり電話は、まだ続けていますか?」とか。
「パソコンはお使いですか?インターネットに接続していますか?プロバイダはどこをご利用ですか?」とか。
「インターネットの接続速度に対してご不満はないですか?」
などと質問を繰り返す。
勧誘が成り立たないときは、個人情報の収集をしなさいというマニュアルでもあるみたいに。
転んでもただでは起きない式の、副産物獲得戦術のように思える対応ぶりである。

個人情報収集

あわよくば、私達の個人情報を聞き出し、情報収集の成果をあげようとしているのだろう。
勧誘者の目的のひとつに、個人情報収集があることは明確である。
それにつられてペラペラしゃべれば、「警戒心の薄い人だ。」というもうひとつの情報を勧誘者に与えることになる。
「キレやすい人だ。」とか「冷静な話し方をする。」とか、その人の電話対応も有益な情報として収集されているに違いない。

名簿販売会社

そうやって集めた個人情報を、リストにして物販会社に販売する。
あるいは、名簿買取業者に販売する。
「データベース事業」と称して、個人情報を収集し、その名簿を物販会社などに販売する会社は実在する。
「費用対効果の高い有益な名簿を提供します」とか「売上につながらない低質な名簿でロスタイムしていませんか」とかいうキャッチフレーズで名簿を販売しているのだ。
その名簿が、ダイレクトメールや電話勧誘や訪問セールスの資料として使われる。

日常的な情報収集

私たちは、よく雑談に興じる。
初対面の人と、何気ないおしゃべりをしたりする。
そういう雑談をかわすなかで、目の前の人はいかなる人物なのだろうと情報を収集している。
その情報がその人物に対応するときの参考になる。
これは私達の本能的な生活の知恵。
私達の情報収集は、日常的な生活のレベルにとどまっている。

電話に出るだけである種の情報が収集される

情報収集活動は、誰もが常に行っている行為なので、それを業者が電話で行うのは「オレオレ詐欺」みたいな「詐欺行為」にはあたらない。
ただ、不必要な商品をながながとセールスされたり、自身の事をいろいろ尋ねられたりするのは迷惑なだけである。
だが、電話が鳴ると出ないわけにはいかない。

勧誘電話だと知って無言で「ガチャ切り」する。
それも勧誘者に、勧誘電話には「ガチャ切り」対応をする人だという情報を与える。
「今、手が離せないので。」とか「主人に訊かないとわからないので。」という断り方をすると、それはそれで「はっきり意思表示のできない人だ」という情報を勧誘者に与える。
うっかり勧誘者の話し相手になってしまう方もいらっしゃるかもしれない。
それは、「勧誘可能範囲の人だ。」という情報を勧誘者に与えてしまいかねない。
実際、電話に出ただけで情報は収集される。

勧誘者は情報収集者

もしかしたら勧誘者は勧誘を装った情報収集者かもしれない。
情報収集のきっかけとしての勧誘行為なのかもしれない。
そして名簿とは、単に住所氏名年齢電話番号だけではなく、嗜好とか年収とか家族構成とかに及んでいることだろう。
内容が詳細であればあるほど、有益で価値の高い名簿となる。
名簿販売会社が言うところの「ハイクオリティーな名簿」となるのだ。

「ハイクオリティーな名簿」は詐欺者にとって有益性が高い

その名簿が、万が一詐欺者の手にわたったらどうなるのだろう。
「ハイクオリティーな名簿」はロスの少ないターゲット選定の資料となる。
無駄な人、すなわち「詐欺にかかりにくい人」に詐欺をしかけて消耗しなくて済み、詐欺者のモチベーションアップにつながる。
高い達成率を実感できるからだ。
ターゲットの選定が効率よくできるので、コスパのいい詐欺仕事になる。
物販会社にとって「ハイクオリティーな名簿」は詐欺者にとっても「ハイクオリティーな名簿」なのである。
この詐欺者の高い「ターゲット選定能力」が、詐欺被害者少なくならない原因のひとつではあるまいか。

迷惑電話対策

電話に出るだけで情報収集される勧誘電話への対策とは、電話に出ないこと。
だが、電話に出なくて済む生活などありえない。

私が実行している迷惑電話対策は、ナンバー・ディスプレイとインターネット。
ナンバー・ディスプレイとは、かけてきた相手の電話番号が、電話に出る前に電話機のディスプレイに表示される有料サービス。
これでかけてきた相手を判別できる。
知らない電話番号からかかってきた電話には出ないで、その電話番号をインターネットで検索してみる。
その番号が迷惑電話としてヒットすれば、たくさんの口コミ記事が掲載されていて、その電話番号の主の正体がある程度わかるというもの。
「ああ、電話に出なくて良かった。」と安堵できる仕掛け。

もし、ネットの迷惑電話にヒットしなかったら、こちらから相手に電話をかけてみる。
相手が勧誘電話だったら、きっと話し中なはず。
勧誘電話は、次々と電話をかけ続けるのが仕事なのだから。
もし勧誘電話以外の相手だったら「すみません、手が離せなかったので電話に出れませんでした。」と言って用件を問い合わせれば済む。

この対策は、ナンバー・ディスプレイサービスの料金がかかり、しかも万全でないかもしれない。
しかし私にとって今のところ、悪意のある者に個人情報を渡さないひとつの方法となっている。
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