「CorelDRAW」で簡単なモミジのイラストを素早く描く方法

秋物販売の宣伝ポスターやチラシ、看板に需要が多いのが紅葉のイラスト。
紅葉の代表格であるモミジのイラストは、秋のイメージそのものですから、様々なコマーシャルシーンに登場しています。
そんなモミジのイラストを簡単に素早く描く方法があります。
それは、「CorelDRAW X8」で、図形を「変形」や「整形」し、「ノード」を移動したりして、モミジの形を描いていく方法です。
葉の裂片用の楕円形を描く
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楕円形ツール。 |
楕円形を選択状態のまま[Ctrl]+[Q]で、オブジェクトを「曲線に変換」。
楕円形の頂点の「ノード」を「整形ツール」で選択し、両側の「コントロールハンドル」を「ノード」の方へ引っ込めて、頂点を尖らせる。
「ノードの伸縮/スケール」
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ノードの伸縮/スケール。 |
すると、クリックした「ノード」の「セグメント」に、上図のような「ハンドル」で囲まれたボックスが表示される。
[Shift]キーを押しながら、右側縦列の真ん中の「ハンドル」を右方向に水平にドラッグする。
すると、下図のように楕円形の下半分が均等に膨らんだような形になる。
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下半分を左右に膨らます。 |
「歪曲ツール」
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歪曲ツール。 |
「歪曲ツール」はデフォルトでは、「ドロップシャドウツール」のプルダウンボタンをクリックすると表示される。
「歪曲ツール」で、「鋸歯」と呼ばれている葉の縁のギザギザを描く。
上図のように、「歪曲ツール」で楕円の上の方をドラッグする。
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「歪曲ツール」のプロパティバー |
ここでは、「ジッパー歪曲」ボタンをクリック。
ギザギザ効果の歯の高さである「ジッパーの振幅」を「17」。
ギザギザ効果の歯の数である「ジッパーの密度」を「11」に。
そして、これが優れものなのだが、位置から離れるにつれて歪曲効果を小さくできるという「ローカル歪曲」ボタンをクリックする。
こうして上図のように、葉の裂片の形ができた。
「歪曲ツール」をドラッグすると表示される「インタラクティブベクトルコントロール」を操作しても、「ジッパーの振幅」や「ジッパーの密度」などの「歪曲」効果を編集できる。
「インタラクティブベクトルコントロール」の位置を移動すると、移動に伴う効果がオブジェクトに反映される。
裂片の葉脈を作る
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長方形ツール。 |
縦長の細長い長方形を描き、長方形を選択状態のまま[Ctrl]+[Q]で、オブジェクトを「曲線に変換」。
長方形の上の「ノード」を移動して、先細りにする。
裂片と主脈を選択して、「整列/配置」ツールで左右中央揃え、下揃えにする。
これで、モミジの葉の部品が出来上がり。
「変形」>「回転」
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回転コピー。 |
選択状態のオブジェクトをクリックすると、オブジェクトの「回転表示」があらわれる。
上図のように、「中央下」ボタンをクリックして、回転の中心を底辺に移動する。
その他を「回転」ドッキングウィンドウで設定し、「適用」ボタンをクリック。
すると下図のように「回転」したオブジェクトのコピーができあがる。
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コピーが完成。 |
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オブジェクトのサイズ。 |
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位置合わせ。 |
「変形」>「スケール/ミラー」
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ミラー化し、コピー。 |
「スケール/ミラー」ドッキングウィンドウで、上図のように設定し、適用をクリック。
この後、7枚の裂片を持つモミジの葉を仕上げていく。
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ワイヤーフレーム表示。 |
「選択ツール」で片方の集合体を選択し、裂片の頂点の「ノード」をクリックして、もう片方の頂点までドラッグし、頂点の「ノード」同士を吸着させる。
上図が、オブジェクト同士が正確に重なった図である。
次に、ダブっている裂片と主脈を消去する。
「ウィルド」で裂片と主脈を合体
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合体。 |
葉の主脈も同様に合体させる。
このままでは、主脈の結合点(分岐点)が葉の端から離れすぎているので不自然である。
そこで下図のように「ノード」を移動したり消去したりして、葉の端を主脈の結合点に近づける。
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「ノード」を調整。 |
モミジの葉の葉柄を作る
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葉柄を作る |
「長方形ツール」で細長い長方形を描き、ツールボックスの「塗り付けツール」でちょっとカーブさせる。
上図では「塗り付けツール」の直径(ペン先のサイズ)を50mmに指定。
紅葉したモミジの葉が完成
簡単なモミジの葉のイラストが、「CorelDRAW」で素早く描けたでしょう。
手間をかけずに素早くイラスト(クリップアート)を描けるのが、グラフィックソフトの良いところです。
そのためには図形を元にして、それを「変形」したり「整形」したりしながら目的の形に仕上げていくのが一番の近道。
これからもこのブログで、より効率的な「CorelDRAW」の使い方を追求していきたいと思います。
モミジの葉のバリエーション
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