スナックのママの話術
雰囲気のあるスナックのカウンター。 |
この間、スナックで飲んだときの事。
そのスナックのママさんが、何かの話のついでに、「何々さんて、フインキ変わってるよね。」と言った。
なにげなく聞き流したが、ちょっとした違和感があったので、ママさんに尋ねてみた。
「その『フインキ』って、もしかして雰囲気(フンイキ)のこと?」
「ええ、そうよ、面白いでしょう、若者言葉よ。」40代後半のママさんはケロッとして答えた。
最近ママさんは、雰囲気のことをフインキと発音する若い女の子と会ったそうなのである。
「フインキ」という発音を聞いた時、私同様違和感を覚えたが、同時に面白いとも思ったらしい。
「この子、舌足らずなんじゃないかな。」という思いも湧いたが、長く話しているうちに、そうじゃないことが解ったそうだ。
発音のしかたが、ちょっと変わっていて面白い。
ママさんの話では「これはイケルーと、ピンときた。」そうだ。
ママさんは「フインキ」という音の響きが、面白味があって、しかも柔らかい感じなのが良いと思った。
スナック業は接客業である。
接客する上で、音の響きが柔らかい印象を与える言葉の方が、スナックの「くつろぎの場」作りには効果的だと思ったらしい。
それで、雰囲気はフンイキが正しい発音だと解っていながら「フインキ」と口に出しているという事だ。
「『フインキ』で意味は通じるし、それにフンイキよりも『フインキ』って言った方がしゃべりが楽で、話に弾みがつくのよ。」
「だからねー、これを私の話術にとりいれた訳よ。」
なるほど、そう言われてみれば、「フインキ」には、そういう「利点」がありそうだ。
「私は小学校の国語の先生じゃないから、『フインキ』でいいのよ、アハハ。」
「その子はねぇ、全員のことを『ゼイイン』って言うのよ、面白いでしょ。」
このママさんは自分の店の「運営術」についてよく考えている方だな、と思っていたが、今回もこの話術で「運営術」を発揮しようとしているらしい。
この店がそこそこ繁盛しているのは、それなりの努力と方法の結果であったのだ。
「雰囲気はたしかに『フインキ』の方が言いやすいかも知れんが、チンポコをチポコンと言ったら、これは言いにくいね、舌を噛みそうだよ。」と私。
「噛んじゃって、そういうエッチなことを平気で言う舌はザクッと噛んじゃって。」とママ。
即座の、この切り返しは、やっぱりスナックのママの話術だねぇ。
このママさんは自分の店の「運営術」についてよく考えている方だな、と思っていたが、今回もこの話術で「運営術」を発揮しようとしているらしい。
この店がそこそこ繁盛しているのは、それなりの努力と方法の結果であったのだ。
「雰囲気はたしかに『フインキ』の方が言いやすいかも知れんが、チンポコをチポコンと言ったら、これは言いにくいね、舌を噛みそうだよ。」と私。
「噛んじゃって、そういうエッチなことを平気で言う舌はザクッと噛んじゃって。」とママ。
即座の、この切り返しは、やっぱりスナックのママの話術だねぇ。