ケヤキの葉にコブが付いている(ケヤキフシアブラムシの虫コブ)
ケヤキの新緑にコブが? |
ケヤキの葉のコブ
朝の散歩に公園へ出かけたら、ケヤキの葉にたくさんの「コブ」がついているのに気がついた。
写真のように、葉の表面にイボのようなものがひっついている。
せっかくの新緑が、イボ付きでは格好が良くない。
初々しい若葉が、良くないものに蝕まれているような感じだ。
寄生
まだ初々しいから、こんなイボがつくのだろうか。
ネットで調べたら、「ケヤキフシアブラムシ」という虫の仕業。
ケヤキフシアブラムシは、卵で越冬するらしい。
秋の終わり頃に、卵を身ごもった雌の成虫がケヤキの樹皮の隙間に入り込み、冬を過ごすといわれている。
その卵は、早春に「孵化」を行う。
幼虫は、ケヤキの若葉の裏面に寄生して、樹液を吸って生育。
その刺激で、葉の細胞が変化して、写真のような袋状のコブをつくるらしい。
幼虫は、このコブの中でさらに生育を進める。
葉の上のコブは、第二の卵みたいなものだね。
ケヤキフシアブラムシは羽のついた成虫になると、このコブを出て中空に飛び出す。
第二の寄生先である笹類の中で夏を過ごすらしい。
季節が変われば寄生先を変えるとは、なかなかの遊び人。
遊び人の苦労
この公園の近所には笹薮は見当たらない。
青森市周辺の里山まで飛ばなければ、ケヤキフシアブラムシは笹のごちそうにはありつけないのだ。
人間の感覚では、「寄生」というあり方は楽な生き方のように感じられるが、ケヤキフシアブラムシはこの虫なりの必死の努力で生きているようだ。
遊んでいるようでも、必死の努力で生きている人は、いる。