ダンナの大腸内視鏡検査前日の出来事

友人の女性のご主人は、私同様、大腸ポリープ持ちである。
彼女のダンナは、5年前に大腸に大きなポリープを発見されて、内視鏡でポリープの切除手術をしたのだった。
切り取ったポリープの細胞を調べたら、私同様、良性の腫瘍ということで、その時は一安心。
大腸ポリープに関しては、そういう人が多い。
以来、一年ごとに、内視鏡での大腸の定期検査をしている。
彼女のダンナの大腸には、まだ小さなポリープが3個残っている。

明日がその定期検査実施日で、今日の食事は全て消化の良い検査食で済まさなければならないのだが・・・・・。
夕方、彼女がパートから帰ったら、なんとダンナがインスタントラーメンを食べている。
しかも、ラーメンの上に生玉子とウインナーソーセージまで乗っけて。
「ちょっとー、あんたー、なにしてんのよっ!」
彼女は驚いて、叫び声をあげてしまった。
「なにって、今日はえらくお腹が空いたもんで、夕食まで待ちきれなかったんだよ。」
ダンナはすっかり忘れている。
定期検査も、5年目ともなれば、食いしんぼのダンナの緊張感が薄れてきているのだ。

「あんた、今日はよけいなものを食べちゃいけないでしょ。明日、お腹の検査があるのよ〜。」
彼女は、もうあきれてしまって、今度は声の調子が下がりっぱなし。
「あっ、あー!あーっ、あっあっ!」
それにくらべて、ダンナの声は上がりっぱなし。
「あっ、そうだ、忘れてたーっ。あまりの空腹に、記憶がぶっ飛んでいたー。どうしよう、ね、おまえ、どうしよう。そうだ浣腸だ、おまえ、浣腸してくれっ!そうでないと、今朝の苦労が水の泡だ。」
今日の朝食は支給された検査食で、おかゆとみそ汁だけだった。
それをたいらげた後、ダンナは「これじゃ足りないなぁ〜。」と愚痴っていた。

ダンナは、まだ食いかけのラーメンを恨めしそうに見下ろしている。
「なんであたしがあんたと浣腸プレイしなくっちゃいけないのよ。それに、今食べたばっかりのものは、浣腸したって出てこないわよ。」
妻はダンナの無知を嘆いた。
「これじゃ、明日の検査の時、消化の悪いラーメンは、恥ずかしそうに腸に残っているわよ。」
「ええーっ、おおーっ、どどど、どうしよう、ねえ、どうしよう。」

まったく、「どうしよう」しか言えないのかね、このボケオヤジは、と妻は嘆いた。
「とにかく病院に連絡しなくっちゃいけないでしょう。病院に事情を話して明日の検査を延期してもらうのよ。」
「そうだ、おまえ電話してくれ。看護婦さんに話しといてくれ。」
おまえは小学生かよ、と妻は嘆いた。
そんなことは、自分でせい!このボケっ、と嘆き悲しんだ。

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