枯葉が散らない雲谷峠山頂のカシワの木

山頂のカシワ
雲谷峠山頂のカシワの木。


 昨日の山行で見かけたカシワの木。
雲谷峠の山頂付近に一本、ぽつんと立っていた。
山頂の南東方向に 大きな雪庇が出来ていたので、このあたりは強風地帯なのだろう。

それにも関わらず、カシワの枯葉が散っていない。

カシワの木の強靭な生命力


もともとカシワの枯葉は、冬を越えて、春の新芽の芽吹きまで散らないものだという。
そうは言っても、この強風の山頂で、葉を散らさないのは強靭な生命力故なのだろう。
そう言えば、里のカシワの枯葉は、もっと密集して枝に付いている。
そういう姿で冬を越す。

雲谷峠山頂のカシワは、それに比べると寂しい「残り葉」だ。
強風に耐えているギリギリの姿なのだろう。

カシワは、痩せた乾燥地でも成育するというから、 やはり生命力の強い樹木。
津軽半島の西側の屏風山砂丘にも、クロマツとともにカシワの木が植林されている。
冬の厳しい季節風から津軽半島の集落を守る防風林を形成しているのだ。

カシワの木に近づいて、葉の匂いを嗅ぐと、微かな香り。
懐かしい柏餅の香りがした。
でも、それは・・・。
柏餅の香りはカシワの葉の香りなのだったね。


カシワの冬芽
冬芽も成育。

「爺の日」の御神木


柏餅は、5月5日の「端午の節句」の供え物として作られる。
「こどもの日」のお菓子である。

だが、強風に耐えて、枯れても枝先にしがみついているカシワの枯葉の姿は、したたかな爺を連想させる。
しぶとい老いの姿。
これは、悪環境にめげずに生きている爺の姿だ。
もしかしたら、私が目指すべき姿なのかもしれない。
だから、柏餅は「こどもの日」ではなく、「爺の日」にこそ似つかわしいお菓子なのではあるまいか。

ところで「爺の日」っていつ?
「敬老の日」で無いことは確か。
爺が一日をしたたかに生きれば、その日が「爺の日」
カシワは落葉樹のくせに、一年中、枝に葉を付けているから、一年中が「爺の日」であると言えなくも無い。

そうであれば、この、枯葉が散らない雲谷峠山頂のカシワの木を「爺の日」の御神木として崇めねばなるまい。
厳冬期の暴風雪の雲谷峠山頂で「爺祭り」なんてことも有りかもしれない。

なお、冬になっても落葉しない柏の葉を「本柏(もとかしわ)」と昔の人は呼んでいたという。
そんな柏の木には「葉守りの神」が宿っていると考えられていたらしい。
「葉守りの神」は、葉を絶やさずに樹木を守護する神。
「爺の日」は、そんなありがたい神に守られているのだ。
挑戦し続ける爺もまた「葉守りの神」に守られているに違いない。

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