北八甲田山系、酸ヶ湯温泉から仙人岱と硫黄岳へ
自動車道路際の登山口から北八甲田大岳方面を眺める。 |
今日は大荒れの天気予報なのだが、山は意外と天気が良い様子。
予報通りだと、午後から雪になる。
とりあえず仙人岱避難小屋を目指して、酸ヶ湯温泉上の駐車場を8時30分に出発。
大岳環状コースには、目印の竹ざおが立っている。
コースは、固く締まった積雪の上に新雪が7~8センチ積もっている状態。
ラッセル無しで進めるので、コースの南側の、見晴らしの良い雪原を登った。
気分よく登っていたら、一時吹雪状態に。
まだ、木綿の軍手では寒い。
軍手を脱いで、あたたかい防寒手袋の中へ指を潜らせた。
コース南側の雪原を登る。 |
温泉が自噴しているのか、ここだけ積雪が無い。 |
見晴らしの良い雪原を登る。地獄沢手前で大岳環状コースに合流。 |
やがて、雲が切れて青空が顔を出した。
雲をまとった南八甲田方面を見渡すことができた。
地獄沢出合に9時30分着。
ここから、仙人岱と硫黄岳の鞍部へ通じる硫黄岳コースを登る。
登るにつれて強風。
斜面は寒風に凍りついてガリガリ。
鞍部に着いたときは、雲が多いものの陽が差し込んで、北八甲田は絶景状態に好転。
最後の斜面を登って、仙人岱非難小屋に。
南八甲田の逆川岳とその奥の横岳。 |
地獄沢コースを横切って、硫黄岳コースを登る。 |
黒石の山の向こうに岩木山が見える。 |
北八甲田主峰、大岳の白い山頂。 |
手前が小岳、その奥に高田大岳。 |
睡蓮沼方向に南八甲田猿倉岳。 |
仙人岱から大岳を眺める。 |
仙人岱避難小屋。 |
非難小屋の通常の出入り口は雪で塞がっている。
入り口脇の外壁の、高い位置に設けられている冬期用の「出入り窓」から小屋の中へ。
板戸を開けて、窓をくぐりぬけたら、ハシゴを使って小屋の風除室の床に下りる。
小屋はガランとして無人。
今日は悪天候の予報なので、登山者の数も少ないようだ。
ガスカートリッジの置きみやげ。 |
上の写真はガスコンロの携行用のカートリッジ。
窓下の棚の上に置いてあった。
敷かれたメモ用紙には「ガスカートリッジ 3つ寄贈いたします。 遠慮なく使って下さい」と書かれている。
好日山荘の値札が付いていて、一個784円。
持ってみたら、どれも重くて新品のようだった。
2400円相当を置いていったことになる。
かなりの友愛精神の持ち主か。
よっぽど背負って下りるのが面倒だったのか。
こんなに余分なものを背負って登ったのには、どんな訳があったのか。
小屋で大宴会を行うつもりが、リュックを開けてみたら、食材を詰め忘れていたとか。
避難小屋の内部(南側) |
石油ストーブにポリタンク。
床の上に丸椅子とスリッパ。
床の上に丸椅子とスリッパ。
寝床棚には毛布や、ケース類。
張られた綱に洗濯ばさみ。
登山口に近い小屋なので、雑多に所帯じみている。
方々に散在している生活の小物達と静かな小屋。
外が晴れているので、部屋の中が明るくて、のどかな感じ。
小屋の西側に、大きな雪の吹き溜まりが出来ていて、それが強風をさえぎっているのだろう。
古い小屋なのだが、風に揺すられる音がしない。
小屋の西側に、大きな雪の吹き溜まりが出来ていて、それが強風をさえぎっているのだろう。
古い小屋なのだが、風に揺すられる音がしない。
休憩中に登山者2名入室。
避難小屋の内部(北側) |
出発の身支度をして小屋の外へ出たら、割と良いお天気。
このまま帰るのはもったいない。
午後の天気の崩れが心配だったので、大岳は無理と判断。
近くの硫黄岳に登ることにした。
山頂に到着したら、雲がやってきて吹雪状態。
これから天気は下り坂なのだな、と思い南東斜面の滑降はあきらめて、登ってきた北斜面をキックターンで下りる。
雪で視界がきかない。
斜面は凍ってガリガリ。
コンパスを合わせて地獄沢付近にたどり着いたころには、雪は止んだが、周囲の山は雲の中。
酸ヶ湯温泉の近くまで下りた時分に、また陽がさして、雲をかぶった大岳を見ることができた。
ちょっと天気が上がったようで、大きく崩れるようには見えなかった。
ともあれ、今日のような悪天予報のときは、早めの下山で安全第一さ、と独り納得。
八甲田連峰の山裾の緩やかな広がりは、私の好きな折紙山には無い魅力。
悪天候のときは、その広がりが、判断を誤る原因になりかねない。
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