北八甲田前岳へ(ゆるやかなブナの森の散歩コース)
萱野高原から北八甲田を眺める。左側の三角形の山が前岳。 |
そこで、ゆるい傾斜の、森のお散歩となった。
目的地は北八甲田の前岳山麓。
スタート地点は、銅像茶屋から自動車道路を東に100メートルほど進んだところ。
広くて明るい沢筋を見つけたので、そこからの出発。
歩き始めは平坦な森の中
晴れていて、気分の良い森の中をゆっくりと歩く。森の木々の間から前岳が見え隠れ。
歩き始めたとき、近くに見えた前岳が、歩くほどに遠のいたり。
また近づいたり、遠のいたり。
森の中には、不思議な距離感が漂っている。
これといった起伏のない平坦な森の広がり。
ゆったりとした気分で残雪の森を歩きたいときのおすすめコースだ。
スタート地点の開けた沢筋。前方に前岳が白く見える。 |
不思議な距離感
長くゆるやかだった森の勾配が、しだいに急角度を帯びてくる。その丘のような所を登りきると、目の前に前岳北斜面が広がった。
いつの間にか、こんなところまで来ていたのか、という驚き。
まったく不思議な距離感が潜んでいる森だ。
近くて遠いと、遠くて近いが混在している。
前岳北斜面
丘がしだいに細く縦長になり、堤防のようになって、前岳の北斜面につながっている。スタート地点から、ゆっくり歩いて2時間の場所。
標高1000メートルあたり。
スタート地点が標高700メートルぐらいだったから、約300メートルのハイクアップ。
手頃な場所にタープを張って休憩地にした。
前岳山頂
私はそこから急登して前岳山頂へ。休憩地から山頂までは30分ちょっとの登り。
前岳山頂(標高1252メートル)からの見晴らしは格別。
田代一帯が見下ろせる。
この田代平原が、大昔、巨大なカルデラ湖であったという話が、なんとなくうなずける眺めだ。
外輪山の様子もよく分かる。
歩き始めはダケカンバの森。 |
滑降
山頂からの滑降は、あっという間。北斜面上部に数カ所、細い断裂ができている。
慎重に断裂を避けながら、それでも気分良く滑ることができた。
帰り道は緩い傾斜だったが、雪質が乾いたザラメ雪だったのでスキーがよく走って快適だった。
新緑がまだ早い、ブナとダケカンバの森コース。
緩と急が楽しめる面白い行程だった。
明るい森
このコースは、八甲田の森の中では、開けていて明るい印象が強い。まだ木々の葉っぱが出ていないせいもあるだろうが、アオモリトドマツが少ないのも森が明るい理由か。
やはり、針葉樹の森は暗い。
そんなことも感じた、今日の北八甲田前岳山行だった。
登るほどにブナの森。 |
快晴の青空。 |
前岳山頂に続く斜面。 |
標高1000メートルの休憩地点。後方に銅像茶屋の売店が見える。 |
前岳山頂から八甲田大岳を見る。 |
北八甲田赤倉。 |
七十森山は雪融けが進んでいる。 |
前岳山頂。 |
沢筋の斜面。上部に深い断裂。 |
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