「オワコン」って何?

ある有名なプロブロガーの記事を読んでいたら、「オワコン」という言葉が目についた。
え、「オワコン」って何?
注釈も説明もないから、「オワコン」は、広く知られている「言葉」らしい。

調べてみたら、「オワコン」とは「終わったコンテンツ」の意味。
「終わったコンテンツ」略して「オワコン」となるらしい。
一時期は世に出て栄えていたが、そろそろユーザーに飽きられて、消えてしまいそうコンテンツを指すネットスラングであるとか。
ブームが去った「物事」を指して、また、ブームが下火になりつつあるなと感じた「物事」に対してそう言う場合もあるという。
「オワコン」と言った本人が、そのコンテンツについての「通」や「訳知り」であることをアピールする一種の罵倒表現でもあると言われている。
なるほど、わかりやすい「言葉」と、その使い方だねぇ。
でも、どことなく滑稽で物悲しい響きを持った「言葉(言い方)」である。

谷川俊太郎さんの「散文」という単行本(晶文社)のなかに、「漂流者たち」という短い文章がある。
以下は、その抜粋

「過去をふりかえるひまがないのと同じように、若者には未来を考えるゆとりがない。彼らはいまの一瞬々々を、手づかみしようとする。それはこっけいで、そのくせ悲劇的だ。」

「若者には未来を考えるゆとりがない」かどうかは私にはわからない。
でも、「オワコン」というスラング(言葉)には、「いまの一瞬々々を手づかみ」し、表現しようとする気分が感じられる。
そして、「それはこっけいで、そのくせ悲劇的だ」

この1964年に書かれた短い文章の終わり頃で、谷川俊太郎さんは、以下のように結んでいる。

「労働の場で、時には恋愛の場で、若者はおとなたちと、時代をわかちあっている、だが、おとなの現在に、若者が自分の未来を見るようになる時、ひとつの時代の成長はとまる。おとなは、若者に未来を用意してやるべきではないのだ。おとなは若者に現在をこそ与えるべきだ。」

私には、現在をつかむことに、それなりに長けた若者達が、「オワコン」という言葉を作り、それを使い回しているように思われる。
大人が与えてやるまでもなく、若者は若者なりに、現在を手づかみしつつあるのでは。
そして、その若者達自身も、やがて大人になって「オワコン」になる可能性を内にはらんでいるのだろう。
ひとつの時代の成長は「オワコン」とともに終わるのだろうか。
それは、私には見当もつかないことだ。
「オワコン」という言葉すら知らなかったのだから。
ただ、「オワコン」という言葉の、滑稽で悲劇的な響きだけは、まだ感じとれるようだ。

◆今まで書いた記事一覧(この文字をクリックすると展開します。)

もっと見る

スポンサードリンク