公園の機能と、物陰での犯罪
公園を照らす7月の太陽。 |
真夏の陽射しが、しだいに強くなる時期に入る。
暑い夏でも、近所に木陰の豊富な公園があるからありがたい。
直射日光が強い日、公園の木陰は愛犬の散歩にもってこいだ。
暑がりの犬は、木陰の芝生の上でくつろいだりしている。
人間も同様。
木陰でくつろいで、暑い夏を乗り切る力を蓄える。
この公園の木陰を作っている主な樹木は、サクラ、ケヤキ、カツラ、ニワウルシ、ポプラ、アケボノスギ(メタセコイア)、トチなどなど。
この頃、背の高い公園の樹木が強風で倒れ、それに接触して通行人が負傷するという事故が日本全国で発生しているようだ。
倒れかかった高木が、付近の住宅に損壊を与える事例もあるらしい。
そのため、背の高い公園樹木は、上部をカットされる運命にあるとか。
また、犯罪防止のため、樹木が生い茂って見通しの悪い場所では、木を伐採してしまうこともあるという。
藤棚のある公園。 |
公園の森の通路。 |
犯罪から子どもを守るために、公園の茂みを取り払う。
通り魔事件が起きないように、公園に物陰を作らないようにする。
確かに犯罪は「陰」の部分で発生することが多いようだ。
でも、犯罪の原因になっている「陰」は公園の木陰なんかと違って、もっと複雑で恐ろしい闇であることは確か。
ある意味、社会のコミュニテーの光が届かない陰。
そんな場所で、長い時間をかけて、犯罪の「切っ掛け」が少しずつ育っているような気がするのだが。
公園はコミュニテーの機能を持った場所だから、木陰はあっても「悪の陰」は無いに等しい。
犯罪防止のために木を切らなければならない公園があるとしたら、その公園は人々の集う公園として 機能していない空間なのだろう。
背の高い木が、人や建物に危険を及ぼすような公園も、公園としての機能が劣っている公園なのだと思う。
「木を切る前に、もっと公園として働かせてくれよ。」
という木陰の声。
公園で涼んでいると、そんな空想が湧いてくる。
木陰。 |
日向と木陰。 |