雑談散歩

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靴底がはがれたテレマークブーツを接着剤で修復

テレマークブーツ
15年近く使用しているテレマークブーツ。


昨日の雛岳スキーハイキングで、右用のテレマークブーツの靴底が剥がれかけているのに気がついた。
15年間ぐらい使っていて初めての破損。
経年劣化もなく、今までよく酷使に耐えていたものだ。

プラスチックスキーブーツが吸水劣化して突然破損するとか、経年劣化して突然破損するとかが騒がれたのは2000年ごろだったか。
そのころ、プラスチックスキーブーツの寿命の目安は5年だと言われたりしていた。

私のスキー靴はスカルパのテレマークスキー用プラスチックブーツ。
15年間ぐらい使っているが、靴にヒビやキレツは入っていない。
プラスチックってこんなに丈夫なものかと思うほどだ。

この靴は、15年前にT2と呼ばれていたテレマークスキー靴である。
その時代のスカルパのテレマークプラブーツは、T1が滑降重視で、T3が歩行重視。
私が購入したT2は、滑って良し歩いて良しの設定で作られたテレマークスキー用プラスチックブーツという触れ込みだった。

まさにその通りで、私のスキーハイキング生活を支えてくれている大切な道具。
あるいは、これが私の生活の姿かもしれない。
かすかな生活臭を放ちつつ、足によくなじんでいる。
こうまで長く使いこんで良いのだろうか・・・・・?と思いつつ修理作業を進める。
古いテレマークブーツを直す古いテレマーカー。
こんなに古くて良いのだろうか・・・・・?と思いつつ修理作業を進める。
それを家の者が傍らでながめつつ、「普通は新しいものを買うんじゃない?」とつぶやく。
「普通じゃ面白くないんだよ」とうそぶく古い人間。

これは道具へのこだわりだろうか、愛着だろうか。
それとも単なるケチなのか。
混沌としたなかで修理作業がスタートする。


靴底がパックリ口を開けたテレマークブーツ。


破損とはいっても、製造当時の接着剤の劣化によって接合部が剥がれた程度。
割れたとか裂けたとかではない。
これくらいの破損なら私でも修復可能である。
接着剤の扱いは、仕事で慣れているから、楽勝気分。

まず、破損部分の延長で、接合が弱くなっている部分をあらかじめ剥いでおく。
次に、クリーナーで接合部分をきれいにする。
これがもっとも大切な作業。
泥や埃、油分などをきれいに除去しなければ良好な接着力は得られない。
もちろん古い接着剤の残りカスも取り除かなければならない。
3Mの「クリーナー30」で油汚れや接着剤の残りカスを拭き取る。

次に、紙やすりを丹念にかけて、接合部分に残っている古い接着剤のカスをこすり落とす。
紙やすりは、最初180番の粗い目で研ぎ、仕上げは320番の細かい目のものを使った。
紙やすりで接合部分に細かい傷をつけることは、より強度な接着力を得るために必要なことであると思う。
そのあとコートロン(帯電防止剤)で、紙やすりをかけたことによって生じた汚れを拭き取った。
コートロンは、硬質塩化ビニールのホコリの付着性を解消して、表面をクリアな状態に保ってくれる。


のり落としクリーナーで古くなった接着剤を落とす。


接着剤はセメダイン社の「スーパーXクリア」を採用。
靴底の合成ゴムとプラスチックの接着に対応しているので、「スーパーXクリア」を選んだ。
この接着剤は仕事で使用しているものなので、その強度には信頼をおいている。

接着面両面に接着剤を塗り、ヘラで接着面全面に薄く延ばす。
そのまま、しばらく放置する。
塗った接着剤がべたつかなくなり、触れてみて両面テープの糊のような状態になったら、接合部を貼り合わせ、しっかりと固定する。

私は、一番下の写真のように、ポリヒモで靴をグルグル巻きにして固定。
まるでミイラ男。
これから24時間後に完全接着になるはず。

さて、うまく修復できたかどうか。
それは今後のお楽しみ、である。


紙やすりで古い接着剤の残りカスをそぎ落とす。

クリーナーと接着剤。

320番の紙やすり。

接着面両面に接着剤を塗って、しばらくそのままに。

接着剤が完全に硬化するまで、24時間ヒモで縛っておく。

■興味のある方は、このブログ内のテレマークスキー記事まとめページへどうぞ
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